第190章 藤原宴司の種族変化（一更）

「昨夜、あなたの姑の小林さんが私を妖怪窟に連れて行ったのよ！」小林温子は義憤に駆られて言った。

「妖怪窟？」

「女性だけの場所よ、わかるでしょ？派手な格好をした女性たちがいるの」

「イケメンのお兄さんもいなかった？」深谷千早はぼんやりと覚えていた。

「私が遊べるような場所だと思う？」温子は反問した。

「……」確かにそうではないかもしれない。

「私はあなたの姑とその蜘蛛女たちに囲まれて、あの時どれだけ弱くて無力で怖かったか分かる？」

「彼女たちの性的指向は普通なんじゃない？……うっ……」千早は歯を食いしばり、小さく呻いた。

藤原宴司のこの野郎、彼女の腰をつねっていた。

明らかに彼女に変なことを言わないよう警告しているのだ。

温子はそれを見て少し戸惑い、言った。「もちろん普通よ。問題は彼女たちが私みたいなフレッシュな若い子と遊んだことがないってことなのよ」

「それじゃあ珍しがられるわね」

「お酒を飲ませ続けて、踊らせ続けて、歌わせ続けて、抱きついてくっついてくるのよ。こんな珍しがり方、あなたはどう？」温子は不機嫌そうに言った。

千早はその光景を想像することができた。

「重要なことがあるの！」温子は突然声を高くした。

「何？」

「あなたの姑の小林さんが、昨夜私が酔っぱらった時の写真を盗撮したのよ。しかも色んな変な写真を！」

「……」これはちょっと卑怯だな。「彼女はそれを何に使うつもり？私たちへの復讐？」

昨夜、彼女たちが小林さんの知られざる一面を目撃したからか？

「それだけじゃないわ」温子は怒りを込めて言った。「彼女は私を脅したの。もし私が彼女がよくナイトクラブで遊んでいるなんて話を漏らしたら、私の写真を世間に公開すると！」

「それってあまりにも陰湿じゃない？！」千早は少し怒りを感じた。

宴司はまた彼女の腰をつねった。

千早は痛みを我慢した。

くそっ。

マザコン野郎！

「そして私にあなたに伝えるように言ったわ。もしあなたが話したら、私の恥ずかしい写真も公開するって」温子は崩れ落ちそうだった。「うぅ、千早、私の美しい人生のために、絶対に口を滑らせないでね」

「言わないわよ」そんな暇はない。

「約束して。あなたが宴司と離婚しても言わないって」温子は真剣だった。

自分のイメージについては、かなり気にしているようだ。