黒川源は目を輝かせた。英雄の見解は似通うもの。彼は初陽に熱い視線を送り、星野ボスの黒くなっていく顔を完全に無視した。
「そうそう、誰だって美しいものが好きだろう?俺はただ他の人より正直なだけさ。それに、ちょっとだけ博愛的なだけで……」
村田城は口元を引きつらせ、冷笑を浮かべる葉田初陽と、顔を黒くした星野寒をちらりと見た。
心の中では、すでに静かに友のために蝋燭を灯していた。初陽を怒らせたら、お前はどれだけ博愛を叫んでも、最後には泣くことさえできなくなるぞ。
初陽が彼とプライベートチャットで話した内容を思い出し、全身が震え、後ずさりして距離を取った。
初陽は黒川源の得意げな表情を見つめ、口角を上げると、手からトランプをガラステーブルに投げた。
「うーん……だから、ゲームをしましょうか……」
源はガラステーブル上のトランプを見下ろし、まったく見当がつかなかった。
「これは……どんなゲーム?」
「三葉飄……炸金花……賭けはね、一回負けるごとに、お酒を一杯。お酒は赤じゃなくて、白いのがいいわ……」初陽は目を細め、源を見つめながら、一言一言はっきりと言った。
空気が一瞬で凍りつき、奇妙な気配が漂った。
源はのどぼとけを動かし、ひどく乾いた感じがして、急いで赤ワインを一杯取って一気に飲み干した。
「どうしたの?黒川さんはやる勇気がない?」初陽は眉を上げて微笑み、挑発的な調子を帯びていた。
火薬の匂いが濃厚に漂う中、城は傍らで、黙って源のために冷や汗を拭った。
この御令嬢を怒らせるなんて、本当に恐ろしい。
ソファに寄りかかっていた寒は、重瞳に一筋の光を走らせ、初陽の美しい顔を見た。薄暗い照明の下で、魅惑的な輝きを放っていた。
しかし、美しく妖艶でありながらも、致命的な危険を秘めていた。まるで罌粟のように。
この個室に入ってから、この女性の視線は一度も彼に向けられることはなかった。
彼女は彼を完全に透明人間、無関係な他人として扱っていた。
心の中のいらだちが急速に高まっていった。
前回の対面では、彼女の決然とした眼差しと死をも恐れぬ憎しみ、そして極端な方法で彼の接近や接触を避けようとしていた。
狂気じみて、冷たく、血に飢え、冷酷で情け容赦なく、人を千里の彼方に追いやる。