第63章 白骨精の威力【お気に入り登録と推薦票をお願いします】
酒が三巡り、料理が五味を過ぎた。
沙塵と天蓬は酒に酔い耳が熱くなった頃、心を打ち明け始めた。
沙塵が言った：「天蓬よ、今回の海外での出来事を話してくれないか。白骨精とお前の出現は、何か普通ではないような気がする。」
天蓬が答えた：「お前が盤絲洞の七仙姑様に私を探させて、問題を解決させようとしたんだろう。私が行って、戻ってきた後、彼女たちがまた来て、それで私がまた行ったら、トラブルに巻き込まれてしまった……」
彼は詳しく説明し始めた。
実は蜘蛛の洞窟は資源を探す際、素直に野生の資源を探すだけではなく、二手に分かれていた。
一方は野生の資源を探し、もう一方は直接強奪を行い、特に妖怪の洞窟を狙って略奪していた。
本来なら問題なかったはずで、彼女たちは金仙で、自分たちより弱い相手を騙して略奪していた。
しかし。
海外の妖怪は複雑に絡み合っており、彼女たちはすぐに背景のある洞窟を襲ってしまい、背後の大妖様が出手して、彼女たちをほぼ殺してしまうところだった。
追いかけ回され、蜘蛛の洞窟は人を派遣して天蓬に助けを求めた。
そして。
天蓬はまだ太乙金仙境に達していなかったため、その太乙大妖様に追いかけられて打たれ、非常に惨めな状態だった。
この間、天蓬にも機会があり、いくつかの洞窟を略奪したが、それによってより多くのより強力な妖怪を敵に回してしまった。
碧波潭の九頭大聖は海外で非常に有名な人物で、多くの勢力が彼の配下にあった。
自然と、彼との衝突は避けられなかった。
ある時などは、九頭大聖が直接出手し、天蓬を追いつめ、逃げ場を失わせた。
天蓬は言った：「幸い、その九頭大聖が彼がもっと憎んでいる別のやつに出会い、そいつを追いかけていってくれた。」
ここまで話して、彼は思わず他人の不幸を喜ぶような表情を浮かべ、「沙さん、あんたは知らないだろうけど、それは熊罴で、まるで炭のように黒くて、なんと俺たちと同じような商売をしていたんだ。」
沙塵は顔を引きつらせながら、黒熊精のために黙祷した。
天蓬はさらに言った：「でも最近海外は平穏じゃない。仏門は経典取りをし、蓬萊は再建を行い、混乱していて、龍と蛇が入り混じっている。」
彼はさらに海外の事情について語った。
沙塵は表情を少し引き締め、思案げな目つきをした。
彼の認識では、経典取りは小さな浩劫に過ぎず、範囲は広くないはずだった。
どうして海外まで影響が及んでいるのか。
沙塵は心の中でつぶやいた、「もし私の到来による蝶の効果でなければ、西遊が始まる前のこの五百年の間に、大きな出来事が起こり、そして収まったということだろう。」
彼は、この二つの可能性がどちらもあり得ると考えた。
しかし。
自分に影響が及ばなければそれでよく、どうせ外に出ないのだから、外がどう変わろうと気にしないことにした。
天蓬は心が落ち着かない様子で、言葉の端々に海外への強い憧れを示していた。
沙塵は彼の肩を叩きながら、重々しく言った：「天蓬よ、お前は自分の道心を固めなければならない。しっかりと修為を高め、一心不乱であれ。」
この男は彼の防護シールドの一つであり、もし攻略されてしまえば、仏門の火力が彼に集中することになる。
天蓬は言った：「安心しろ、俺の道心は揺るぎないさ。」
そして続けて：「ただ白お嬢様は確かに俺を救ってくれた。彼女はお前に会いに来て、それから三屍洞に戻ると言っていた。俺は彼女を送り返すと約束したんだ。」
沙塵は言った：「彼女はなぜ自分で戻らないんだ？」
天蓬は答えた：「沙さん、女心が分からないのか。俺が彼女を送り返して、もし一杯飲めることになれば、俺たち二人には可能性がある。彼女は俺にチャンスをくれているんだ。」
彼は目配せしながら言った：「俺たちは互いに想い合っているんだ。」
沙塵は身震いし、同時に厳しく言った：「天蓬、お前は堕落しようとしているぞ。欲望を持てば、仏門につけ込まれる。」
「気をつけろ。情欲は最も制御が必要だ。仏門はお前に深く愛させ、そして徹底的に憎ませ、最後には大悟大空に至らせ、空門に堕とすことができる。」
天蓬は少し怯えた様子で言った：「まさか？」
「仏門が俺の恋愛にまで口を出すなんて、それは余計な干渉じゃないか。」彼は疑わしげだった。
沙塵は非常に頭を悩ませた。
この男は痛い目に遭っても懲りない。彼は言った：「私が言ったことを忘れたのか、仏門はお前を取り込もうとしているんだ、当然お前のことに口を出すさ。」
天蓬は言った：「彼らはどうやって干渉するんだ？」
沙塵は言った：「嫦娥仙子様のことを忘れたのか？」
天蓬の表情が少し変わり、全身から冷や汗が流れ、つぶやいた：「まさか、まさか、そこまでは、そこまではないだろう。」
しかし。
彼自身がそう言いながらも、疑い始めていた。
沙塵は言った：「もしお前が普通に恋愛して、苦楽を共にし、欲望なく求めることがなければ、仏門もお前をどうすることもできない。しかし、お前が相手の体を求めるなら、それは別だ。利用されやすい。」
天蓬が魂が抜けたような様子で、まだ諦めきれない様子を見て。
彼は首を振りながら言った：「白骨精に他意があるかどうか知りたければ、試してみればいい。」
天蓬はすぐに言った：「どうやって試すんだ？」
沙塵は言った：「お前が彼女を三屍洞に送り返さなければ、彼女は怒るだろうか？」
天蓬は言った：「怒らないさ、俺が強く主張して送ると言ったんだが、彼女は何度も断ったんだ。彼女はただお前に会いたがっているだけだ。」
ここまで言って、また少し恨めしげな様子になった。
白骨精はなぜそれほど沙塵に会いたがるのか？
彼は俺より格好いいのか？彼は俺より法力が深いのか？
くそっ！
天蓬は突然、沙塵の修為がすでに太乙金仙境に達していることに気づき、自分よりずっと強かった。
彼は驚きの声を上げ、沙塵は平然とした様子だった。
「私はただお前が女遊びをしている時間を修練に使っただけだ。」沙塵は淡々と言った。
天蓬は複雑な表情を浮かべた。このように見ると、沙塵は彼より格好良くないこと以外は、金持ちで、修為も深い。
白骨精が彼に会いたがるのも無理はない。
しかし。
白骨精はどうやってそれを知ったのか、本当にそれが理由なのか！？
天蓬は徐々に白骨精を疑い始めた。
その後。
沙塵は天蓬に留まって修練するよう勧めたが、修練に必要なものは自分で用意するように言った。
この男は確かに隠し持っていて、一部しか渡さなかったため、沙塵は歯ぎしりするほど腹を立てた。
しかし強奪はせず、ただ天蓬も彼の神源石は使えないということにした。
そして、ここで修練するには、天蓬は家賃を払わなければならず、一日分の必要額は、天蓬の修練消費とほぼ同じだった。
つまり天蓬はここで修練するのに、自分の消費以外に、同等の価値の家賃を支払わなければならなかった。
もし沙塵が酒や料理、食事を提供し、さらに七十二変化を伝授してくれなかったら、彼は逃げ出していただろう。
沙塵は七十二変化も天蓬に伝授し、彼に命を守るための手段を増やしてやった。
天蓬が十分に強く、手段が十分にあれば、仏門の侵食をより良く防ぐことができる。
およそ三ヶ月が過ぎた。
白骨精は待ちきれなくなり、挑戦しに来た。
最初は優しい声で、天蓬の居場所を尋ねた。
沙塵は天蓬がすでに去ったと言ったが、白骨精は信じず、中に入って確認しようとしたが、拒否された。
そしてさらに一ヶ月が過ぎ、白骨精は再び尋ねに来た。
沙塵は同じ答えを返し、彼女は激怒した。
「ありえない、私は岸で見ていた。彼が私の目の前で出て行くはずがない。私を騙さないで。」
そして怒鳴った：「きっとあなたが彼に何か企んでいるのね。早く豚を出しなさい。さもないと許さないわよ。」
沙塵は言った：「信じようが信じまいが勝手だ。」
そして閉関し、白骨精が外で罵り、陣法を攻撃するのを無視した。
数日後、沙塵は分身レベルの李白に人を探させ、天蓬に扮して雲棧洞に戻らせ、その情報はすぐに白骨精の耳に入った。
彼女は直接流砂河に来て罵倒した、「この忌々しい豚の精界め、本当に福陵山に戻ったのね。あなたきっと私の悪口を彼に言ったのでしょう。勇気があるなら出てきて私と一対一で勝負しなさい。」
彼女は荒々しい様子で、凶暴そのもので、直接法身を現し、巨大な白骨の姿となった。
陣法の外で、絶え間なく攻撃を仕掛けた。
陣法は金蓮が幾重にも重なり、無物可破の術を展開した。
中にいた天蓬は、この光景を見て、白骨精が口から蓮の花を吐くのを見て、大きな衝撃を受けた。
そして複雑な表情で、「沙さん、俺はもう少しで取り返しのつかないことをするところだった。」
沙塵は彼の肩を叩き、内心でもほっと胸をなで下ろした。ようやく彼に真実を理解させることができ、そう早く攻略されることはなくなった。
しかし白骨精が外で騒ぎを起こしているのを解決しないと、修練の邪魔になるので、それも問題だった。