第605章 誓いの交換

その後、長い沈黙が続いた。

アンナの瞳は彼が想像していたほど穏やかではなかった。無言の視線の中で、青い湖面の下には暗流が渦巻いていた。そこには不安や恐れがあったが、それ以上に決意が—だからこそ、彼女の表情はこれほどまでに毅然としていられたのだ。

時が静かに流れるにつれ、その感覚はますます強くなっていった。

ローランはついに悟った。自分には彼女を説得することはできないだろうと。

彼は目を閉じ、長いため息をついた。

「わかった。だが一つ約束してほしい。」

「何でしょう。」

「前線には出るな。必ず後方にいろ。」

「はい。」

「もし戦場で何か不測の事態が起きたら…」ローランは唇を舐めた。「万が一、私が不幸にも…」

「もしそんなことが起きたら、すぐに北の地を離れます」とアンナは率直に言った。

ローランは思わず固まった。

「私が教会に復讐して、命を無駄にすることを心配しているのですか？」彼女は彼の頬を撫でながら言った。「ナイチンゲールとアッシュならそうするかもしれません。私はすぐに西境に戻り、あなたに従う意志のある者たちを全て連れて眠りの島へ向かい、そこに根を下ろして聖都との戦いを続けます。陛下、私もあなたと共にいたいですが、あなたがそれを望まないことはわかっています。」彼女は一旦言葉を切った。「だから約束します。あなたが望む世界が来るまで、私があなたの代わりに歩み続けます。魔女と普通の人々が自由に暮らせる日が来るまで。」

彼は答えなかった。答える必要もなかった…アンナの成長は彼の想像を超えていた。これこそが、彼がこの世界に来て得た最高の報酬だった。

彼女は手を伸ばし、ローランの服のボタンを外し始めた。

もはや言葉は必要なかった。

二人は抱き合いながらベッドに倒れ込んだ。

黒い炎がカーテンを引き、服と寝具を脇に寄せ、運命はこの瞬間にしっかりと結びつき、満天の星々がその証人となった。

……

二日後、ローランは広場で出陣前の最後の演説を行った。

知らせを聞いて集まった领民で広場は身動きが取れないほどだった。一年半の発展を経て、かつての辺境町は姿を消し、代わりに賑わい忙しい無冬城となっていた。人々の生活は一変し、ローランの評判も前例のない高さにまで上っていた。

「私の领民たちよ、おはようございます」彼が演説台に上がると、たちまち轟くような歓声が沸き起こった。

「国王万歳！」

「ローラン陛下万歳！」

エコーの助けも、煽動も必要なく、人々は自発的に熱狂的な敬意の声を上げ、波打つ海のように両手を振り上げた。

丸々半刻が過ぎてようやく、声は次第に収まっていった。

「皆さんはすでにご存じでしょう」ローランは下の無数の敬愛に満ちた目を見渡しながら、重々しく語り始めた。「我が王国は侵略者に対する自衛戦争を迎えようとしています。敵は永冬と狼心を併合したヘルメス聖都です！今や四大王国は灰色城とモーニングを残すのみとなり、そして今、彼らの標的は我々に向けられているのです！」

「私は知っています。あなたがたの中には神を信じ、教会を信じていた人々がいることを。それは恥ずべきことではありません！あなたがたの善意は利用され、期待は裏切られました。詐欺師や強盗を責めずに、被害者であるあなたがたを責めるべきでしょうか？もちろんそんなことはありません！」彼は拳を上げた。「代価を払うべきは、教会なのです！神罰の石の販売だけでも、彼らは毎年数十万枚のゴールドドラゴンを稼ぎ出しています—そしてこの金は本来あなたがたのものだったはずです！」

「なぜか？理論は簡単です。貴族は神石を購入するための余分な費用を支払いたくないため、当然その分の出費を领民に転嫁したのです。増税、上納金の引き上げ、罰金、強奪—これが理由です！しかもそれは神石だけではありません。教会の建設、主祭の常駐、聖水の洗礼、これらの強制徴収についてはよくご存じのはずです！」

民衆が最も理解しやすく、最も憎むものと言えば、それは搾取と抑圧に他ならない。教会のやり方は貴族ほど露骨ではなかったが、戦い慣れたローランの目には、この薄っぺらな羞恥心の覆いを暴くのは何の難しさもなく、ついでに汚水をいくつか浴びせかけるのも容易なことだった。

「教会はこの金が神の加護と引き換えになると約束しましたが、結果はどうでしょう？私が町に来る前、人々はいつも食べるものにも着るものにも事欠き、飢饉と厳寒は毎年邪魔の月に必ずやって来ました。耐えられなかった人々は永遠に目を閉じ、生き延びた人々は…本当に教会や神のおかげだったのでしょうか？いいえ、彼らは何もしていません！」ローランは突然声を張り上げた。「彼らが唯一興味を持っていたのは、あなたがたの血を吸い尽くすことだけです！」

これらの出来事について、地元の住民たちは生々しい記憶を持っており、他の都市からの流民たちも、同様の経験をしていた。広場では怒りの声が爆発し、人々は過去に受けた苦しみの全てを教会のせいにした。

「だから私は決して降伏しません。このような吸血鬼どもに負けるわけにはいきません！」ローランは拳を振り上げながら叫んだ。「第一軍が彼らを粉々に粉砕し、もう誰も私の子民から略奪することはできません。あなたがたは教会を建てるため、あるいは罪を清めるために金を納める心配をする必要はありません。なぜならこれらのくだらない税金は全て、新生の灰色城の前で消え去るからです！」

「事実が証明しているように、教会がなくても無冬城はより良くなり、他の都市も同じです！」

「これら全てを作り出したのは、あなたがたの両手であり、あなたがたの精神であって、あの虚ろなものではありません。これこそが私が労働の尊さを繰り返し強調する理由です。富を生み出すのは労働だけであり、あなたがたこそが誇り高き労働者なのです。それを誇りに思いなさい。あなたがたがいなければ、今日の無冬城の繁栄はなかったのです！」

彼は両手を下げて、领民の声を静めた。「そして第一軍が出発します。彼らは北の地へ向かい、これら全てを狙う教会と戦います。もし負ければ、私たちは持っている全てを失い、再び過去の貧しく苦しい日々に戻ることになります…大きな声で答えてください。あなたがたは過去に戻りたいですか？」

答えは言うまでもなかった。

「いいえ、陛下、私たちは教会と最後まで戦います！」

「皆殺しにしてやれ！」

「彼らを灰色城から追い出せ！」

「ローラン陛下を死守します！」

台下からの返答は様々だったが、全ての人々の表情は一様だった—彼らはこの得難い全てを守る覚悟ができていた。

「よく言ってくれました。私はあなたがたに戦場で敵を倒すことを求めません。それは第一軍の責任です。また、余分な戦時税を納める必要もありません。それは敵のやり方です。あなたがたはこれまで通り、無冬城の建設と生産に従事するだけでいい。それこそが前線で戦う親愛なる者たちへの最高の支援となるのです。」ローランは右手を胸に当て、軍礼をした。「我々は必ず勝利します！灰色城王国万歳！」

「勝利！」

「万歳！」

人々はこの二つの言葉を繰り返し唱え、ローランが去った後も長く鳴り止まなかった。

その日の午後、最後の兵士たちが外輪船に乗り込み、軍隊はローラン号を旗艦として、汽笛を鳴らして出発した。

目的地—幽谷町！