第387話 史上最高難度_2

彼は雪里の成績を見終わってから自分のを見に行った——仕方がない、雪里の名前がある掲示板の前には人が群がっていて、議論が飛び交い、目立ちすぎていた——自分はやはり一位のままだと分かり、ほっと胸をなでおろした。

この頃は野球に気を取られていたし、鈴木希の体調も少し良くなってきていたので、今回は鈴木希のような妖精に二位を譲ってしまうのではないかと心配していたが、結局また自分の勝ちだった！

ただし総合成績を点数で見ると、若干の後退があったが、これも仕方ない、最近は確かに少し気が散っていたから。

彼は鈴木希の成績を探しに行ったが、最初の成績表にはなく、あの日鈴木希が試験を受けに来たかどうか思い出そうとした……今回は県内統一試験で、成績は学生の記録に残るため、それなりに重要だったが、あの日の試験の座席は抽選制で、周りの学生は一年生も三年生もいて、冬美とも同じ試験会場ではなく、鈴木希が来たかどうかも覚えていなかった。

最初の成績表にないということは、来なかったということだろう？

どうせ鈴木希は学習成績で大学に入るわけではないし、探してみても見つからなかったので諦め、今度は小ロブヘッドの彼女の成績を探すと、冬美は今回成績が上がって、学年八位を取っていた。

確かに進歩はしたものの、入学時の成績と比べると、一位はおろか、三位さえ取り戻せず、今はいないが、きっとまたどこかで息を詰めているのだろう——これも仕方ないことだ。高校の課程に入ると、彼女がどんなに必死に努力しても、天賦の差を埋めることは次第に難しくなってきているようだった。

彼女は負けず嫌いな性格で、天賦がないせいで負けてしまい、きっと相当悔しがっているだろう。

放課後になってようやく冬美を見つけたが、案の定、彼女は小さな顔を曇らせて不満そうだった。しかし彼は慰めなかった——この成績なら十分良く、このまま維持できれば大学受験も問題ないし、誰だって永遠に最強であり続けることはできないのだから、一位を取れないのは当たり前だ。

彼が鈴木希と一位を争うことを心配していたなんて！

帰宅後、それぞれ自分のことをしていたが、雪里は日が暮れかけてようやく帰ってきて、気持ちよく風呂に入り、それから食卓で食事を待っていた。機嫌がよく、頭を振ったり尻尾を振ったりしている——最後の難関を越えて、鈴木希を甲子園に連れて行けることになり、自分がよくやったと感じていた。これからは本戦で全ての相手を打ち負かして優勝し、最後に鈴木希が死んだら墓石に文字を刻んで、友達との約束を果たすことになる。

素晴らしい！

冬美は彼女を横目で見て、後頭部を平手打ちしたい衝動を抑えながら、ご飯をよそいながら聞いた。「どうやってカンニングしたの？」

九人の教師が妹の学習成績を救い上げられるはずがない、絶対に雪里がカンニングしたに違いないと思っていた。

雪里は少し驚いた様子で、頭を撫でながらハハハと笑って誤魔化し始めた。「バレちゃったか、仕方ないよ、希がそうしろって言ったんだ。」

「どうやってカンニングしたか話してよ、二姉さん！」春菜は皿を並べていて、陽子も手伝っていた。北原秀次も冬美も同じように興味津々だった——雪里は本を見ながら写しても合格点に達しないだろう？

カンニングは確かによくないことで、自分を欺くようなものだが、今回は特別な事情があり、しかも雪里のカンニングは他人に迷惑をかけておらず、誰かの道を塞いだわけでもない。まあ許せる範囲だろう——彼女は352位で、学年は453人。下位百位以内に入る人なら、順位が前後することなど気にしないだろう。ただ、元の最下位から二番目の人が少し可哀想になっただけで、雪里のおかげで最下位になってしまった。

雪里も隠さず、素直に答えた。「本当はカンニングしたくなかったんだ。正直な人でいたかったけど、希が皆のためだって。私が不合格になるわけにはいかないから、犠牲を払わなきゃいけないって。義理のためだから、それで私たちは名前を交換して、私が希の代わりに答案を書いて、希が私の代わりに書いたんだ。」

これは替え玉受験じゃないか？北原秀次は呆れた。参加資格のためとはいえ、手段を選ばなさすぎだろう！

冬美はまばたきをして、しばらくして妙な表情になり始めた。そこへ鈴木希が地下道から走ってきて食事にありつこうとしていた。部屋に入って彼女の表情を見て、不思議そうに尋ねた。「矮瓜冬、どうしたの？またお腹痛いの？」

冬美は微笑んで言った。「ううん、ちょっと落ち込んでるの。今回はあまりよくなくて、八位しか取れなかったから。あなたの成績はどうだった？」

鈴木希は雪里を見て、それから冬美を見て、すぐに察して、にこにこしながら平然と言った。「最下位だったってどうだっていうの、私の方が頭いいわよ！」

冬美は彼女にご飯を一杯よそって、三日月のように目を細めて笑い、小さな虎歯まで見せて、「別に何でもないわ。あなたは頭がいい、すごいわね、よくやったわ、最下位の臭いおなら精霊さん、本当にすごいわ！」

どんな理由があれ、とにかく今回は鈴木希の上に立てたわけで、急に胸がすっきりした——これがあれば、一生鈴木希をからかい続けられる。

ねえ、二年生の時に最下位を取ったことあったでしょう？覚えてる？もう十年も経つのね、まるで昨日のことみたい！

そしてさらに十年後、鈴木希がまだ死んでなければ、わざわざ電話してもう一度思い出させてあげられる。その後もずっとそうやって、これは鈴木希の一生の汚点になったのだから！

「好きなように自分を慰めてなさいよ！」鈴木希は全く気にしていなかった。実際の状況は皆知っているし、本当に最下位を取ったわけじゃないのだから。

北原秀次が気にしていたのはそういうことではなく、さりげなく聞いた。「しっかりやったか？」後で暴かれて醜聞になったりしては困る。以前にもそういうことがなかったわけではない。

鈴木希は彼に安心のジェスチャーを見せ、食事をしながらもごもごと言った。「私は雪里の筆跡を真似たから、筆跡鑑定でもしない限り問題ないわ。それに私は雪里みたいに有名じゃないから、誰も私の答案なんて調べないでしょう。」