「気血丹?」宋書航の両目が輝き出した。これは予想外の嬉しい驚きだった!こんなに早く気血丹を手に入れられるとは思ってもみなかった。'白真君の接待'という任務を引き受ける前、宋書航は現段階で気血丹を手に入れることは贅沢な望みだと思っていたほどだ。
「運が良かったな」薬師は言った。
つい先日まで北河散人が気血丹と功法で宋書航を誘惑して'白真君の接待'の任務を引き受けさせようとしていたのに、あっという間に宋書航自身が気血丹を手に入れてしまった。数は少ないとはいえ……
伝説では善人には善報があるという……宋書航というこの善人が長年積み重ねてきた徳が、ついに爆発したというわけか?
しかし、よく考えてみれば、これも道理の中だった。
討伐された壇主は二品修士だった。
淬体液は壇主にはもう必要なく、部下への褒美として用意していたものだ。