「法器?」宋書航は両手で鉄扇を持ち、尋ねた。「私にくれるの?」
「甘く考えないで。この三星御火扇は薬師とある鍛器の大家が最近共同で完成させた実験品よ。今は一時的に貸すだけで、しばらくしたらその鍛器の大家に返さないといけないの」と江紫煙はクスクス笑いながら言った。
この世界にタダの得はない。特に九洲一号群では、常に努力して初めて報われるものだ。
「へへ」宋書航は照れくさそうに笑った。今では「法器」という言葉を聞くだけで手が離せなくなっていた。結局のところ、これはほぼすべての修真者にとって必須の装備なのだ。修真者として、法器と法宝がないわけにはいかない!
「紫煙お嬢さん、この三星御火扇はどうやって使うんですか?」宋書航は鉄扇を抱きながら尋ねた。心の中では、紫煙に使い方を教えてもらうのに適した場所を探そうと考えていた。