玄玄道姑の女弟子は今、あまりにも多くの記憶を失ったため、全体的にぼんやりとした様子になっていた……もともとぼんやりしていたのだが。
「その神秘島は本当に不可思議だな。お二人はご心配なく、私の弟子が法宝と器具を持ってきたら、もう一度しっかりと検査させていただきます」薬師はそう相手を慰めるしかなかった。
今は、神秘島での記憶喪失が修士たちに他の影響を及ぼさないことを願うばかりだ。
目の前のこの玄玄道姑と昆夷道長は、どちらも五品の霊皇級の修士で、金丹を凝縮させた存在だ。古い門派ではこの境界を「金丹真人」と呼び、最初の金丹真人は門派の実権を持つ長老級の人物なのだ!
神にも悪魔にも気付かれることなく、二人の五品霊皇の記憶を消し去るなど、容易なことではない。
神秘島のいたるところに存在する大規模な幻術の陣法が二人の道友の記憶に影響を与えたのか?それとも直接神秘島の妖獣に脳の記憶領域を破壊されたのか?