第108章 壇主の怨念霊？

宋書航は慌てることなく、『真我冥想経』を運転して精神力を拡散させ、'偵察'の効果を形成した。目が見えない状況でも、半人前の精神力'偵察'法門に頼ることができ、完全に受け身になることを防いでいた。

同時に、彼は両手を素早くポケットに入れ、左手に'剣符'を、右手に'破邪符'を握っていた。昨日の奇妙な夢を見てから、彼は三種類の魔法の護符を二枚ずつ身につけていた、万が一に備えて。

「輪廻に入らずとも、永遠に幽霊となろうとも...生々世々お前の命を追い続けてやる！」壇主の憎しみが宋書航に押し寄せ、彼の体は思わず鳥肌が立った。

間違いなく壇主の声だ！

死の直前の憎しみと呪いによって、壇主が鬼となって自分の命を狙いに来たのか？

可笑しい、生きている壇主も恐れなかったのに、死んだ壇主を恐れるものか？

「怨念の霊と鬼化け物なら...破！」宋書航は'破邪符'を握りしめ、軽く叫んだ。無茶苦茶な霊力が颶風となり、周囲数十メートルの空間を横なぎに掃いた！

この霊力の颶風の中で、全ての不浄な幽霊と邪能は颶風の力で引き裂かれ、跡形もなく消え去るはずだ！

宋書航の両目を覆っていた闇は瞬時に消え散り、壇主の憎しみの叫び声も同時に消えた。

宋書航の両目が明るさを取り戻すと、彼は自分の真上五メートルの所に、幽霊のような人影が浮かんでいるのを見た。まさに壇主の姿だった。霊力の颶風がこの鬼化け物の体を巻き込んでいったが...この鬼化け物は傷つかなかった！

'破邪符'の力は二品修士級の鬼将軍を簡単に引き裂くことができるはずなのに！

「破邪符を正面から受け止められるとは？」宋書航は素早く剣符を握りしめ、密かに壇主の鬼化け物を狙った。

その時、壇主の鬼化け物は目を開いた。その目は空虚で、表情がない—それは全く霊知を持っていなかった。

霊力の颶風が消えると、壇主の鬼化け物は束縛から解放され、悲鳴を上げ、爪を立てて宋書航に飛びかかってきた。獣のような攻撃で、何の技もなかった。

「基本拳法参！」宋書航は片手で'剣符'を握り、いつでも発動できる状態を保っていた。もう片方の手を竜爪に構え、爪と爪で壇主の鬼化け物の利爪と衝突した。

彼は直接'剣符'を使わなかった—偵察状態で見た'壇主の鬼化け物'の状態が少し不思議だったからだ。

バン、バン！