宋書航は手に二つの悪臭丸を持っていた。元々は「壇主」に対抗するためのものだったが、壇主を斬殺する際には役に立たなかった。
このおじさんの境界がまだ三品に達していないことを願う。さもなければ、悪臭丸は効果がないだろう。
同時に、宋書航のもう一方の手は密かに「甲符」を握っていた。
指を曲げ、力強く弾いた!
悪臭丸が地面に当たり、外殻が割れた。瞬時に、濃い煙のような黒い霧が部屋全体を包み込んだ。続いて、世界のあらゆる悪臭が一体となった強烈な臭いが漂ってきた。
普通の人々なら少し嗅いだだけで胃が痛くなるが、鼻窍を開いて嗅覚が普通の人の数十倍、時には数百倍もある修士なら、少しでも嗅げば、その味わいは想像以上に強烈だ。
「うぅ、なんだこれは...オエッ!」おバカなおじさんは見事に引っかかった。彼は自分の喉を掴み、まるで水に溺れた陸上のアヒルのように、気管に入った悪臭を喉から押し出そうと必死だった!