第143章 寮の思いがけない来客

心窍が気血で満たされ、水が流れるように、窍穴が自然と開いた!

窍穴が開くと、修士は初めて体内の「気血の力」を真に制御できるようになり、人類の限界をはるかに超える力を発揮できる!気血の力が十分であれば、素手で鉄棒を曲げることさえ可能だ!

意識海の中で、真我がより実体化し、修士の気質を漂わせていた。

宋書航は立ち上がり、静かに呼吸を整えた。

脳裏に『金剛基礎拳法』の幻境で見た、上半身裸の宗師が拳法を披露していた場面が蘇ってきた。

シンプルな基礎拳法一式が、その宗師の手にかかると、拳は曲線を描き、曲中に直を求め、力強く重厚で、拳は砲撃のごとく、また風のように柔らかく、剛柔併せ持つものとなった。

心窍が開く前の宋書航には、そのような余裕は持てなかった。

しかし今や、心窍を開いた今なら、挑戦できるかもしれない!

心窍から絶え間なく湧き出る気血の力を感じ取ることができ、心臓の鼓動とともに、気血の力が体のすみずみまで送られ、体内を一周した後、気血の力はより強くなって心窍に戻る。このように循環し、宋書航が元気に生きている限り、体内の気血の力は徐々に強くなっていく。

そして気血の力が体内を巡る過程で、宋書航は自分の筋肉一つ一つの状態とその爆発力を感知できた。

これが自身の状態を制御できる境地だ。

宋書航は再び『金剛基礎拳法』の構えを取り、体を半ば緩め半ば引き締め、何となく周囲の環境と一体となったかのように、全身に言い表せない流動感が漂っていた。

息を止め、精神を集中させ、一拳を繰り出した!

速くはないが、空気中に爆発的な轟音が響き、以前の宋書航が全力で拳を振るった時の爆音よりも重々しかった。何気ない一拳、手足の動きの一つ一つに、かつて「拳法の口訣」を唱えて天地の霊力を引き寄せた時の威力があった。

最初から最後まで『金剛基礎拳法』を一通り打ち終えると、宋書航はようやく長く濁った息を吐き出した。

これこそが真の「一息」で基礎拳法を完遂することだ。

この重々しい濁った息を吐き出すと同時に、彼の体の筋肉一つ一つが微かに震え、極めて健康な完璧な状態に調整された。

宋書航はようやく満足げな笑みを浮かべた。

今日の修練は、これまでだ。

「気血丹」に頼ってさらに何度か修練することもできたが、宋書航はこれ以上続けるつもりはなかった。