葵花修士は旅館を見つけ、旅館のパソコンを使って、USBメモリの中の「書山圧力大」の最近一年の情報を閲覧した。
彼は最初から、一つ一つ細かく見ていき、有用な手掛かりを見逃さないように気を付けた。
しかし、半年分の資料を見た後——なんと、完全に普通の大学生の学園生活で、読書、授業、友人との付き合い、成績も良好。時々ゲームをし、毎日本屋で本を読むのが一番の楽しみという……
これは運動好きで、品行方正な独身の少年だった。
しかし、価値のあるものは何一つ見つからなかった!
「情報部門に騙されたのか?」葵花修士の最初の考えは誰かに騙されたということだった。しかし、我慢強く一つ一つ見ていくと、最近一ヶ月の情報にようやく動きが見られた。
「無極魔門の情報部」の探査によると、一ヶ月前、近隣都市のある「修士の小組織」がこの「書山圧力大」の過去を調査していたようだ。しかしその後……この修士小組織の首領「壇主」が不可解な死を遂げ、この件は意味不明な形で終わった。
「無極魔門」の情報によると、その「壇主」の死体は最後に地下鉄の中で発見され、精巧な剣法で残虐に切断されていた。殺人犯は西方の坊主のようで、実力のある一品修士で、現在も監獄に収監されている。
無極魔門の情報網で調べられたのはこれだけだった。当時その「修士小組織」は隠密に行動し、事件から一ヶ月が経過していたため、有用な手掛かりは見つからなかった。
その後、「書山圧力大」は蘇氏阿七と蘇氏後輩と関わり、公子海が企てた「月刀宗」事件に参加。そして公子海の手から「血神の钻」を奪取することに成功した。
この二つの事件だけが、「書山圧力大」が凡人ではない一面を見せた出来事だった。
葵花修士は顎に手を当て、深く考え込んだ。
「この情報の中で、あの修士小組織だけが役に立つかもしれない。その小組織に残っているのは一品二、三窍の修為を持つ修士たちで、修練している功法もひどい。彼らを利用できるかもしれない。より良い功法と物資を与えれば、この修士小組織を従えることができるかもしれない!」
しかし、たとえこの修士小組織が役立ったとしても、「書山圧力大」の側にいる先輩をどう対処すればいいのか?
あれ、待てよ……何か忘れていることがあるような?
しまった!!!
糖少主!