確かに一方的な拍手では音は鳴らないが、人を殴るには片手の拳で十分だ!
「白ちゃん、刀を見ろ!」その青衫の少年は眩しい笑顔を浮かべ、宋書航の手に刀があるかどうかなど気にもせず。彼は両手で刀を握り、身を空に躍らせ、華山を両断するかのごとく、宋書航の頭上めがけて一刀を振り下ろした。
この一撃は完全に宋書航を真っ二つにしようとする勢いだった。
「このやろう!」宋書航は転がって、この一撃を避けた。
俺とお前に何の恨みがある?何の怨みがある?会うなり容赦ない攻撃とは?
君子は口を使うもので手は使わない、まずは話し合えないものか?
それに、拳法なら宋書航にも『金剛基礎拳法』という体裁を保つものがある。しかし刀法となると、彼が持っているのは散修の李天塑の夢の中で'赤霄子'から伝授された火炎刀ただ一つだけ。しかもこの火炎刀さえ、まだ完全に習得できていない……古銅指輪の力を借りてようやく完全に繰り出せる程度だ。