どうやら白先輩の祝福には後遺症があったようだ。
ドン!
空中で、豆豆の化身が飛び上がり、一撃で赤い瓢箪を打ち付けた。
巨大な赤い瓢箪は一撃で吹き飛ばされ、回転しながら空へと戻っていった。
「ワン!」豆豆の化身は威風堂々として、冷たい目つきで高空を見上げた。
そこには、夜色に隠れた二つの人影があった。
赤い瓢箪は吹き飛ばされた後、誇らしげな表情の男の足元に戻り、その男をしっかりと支えた。
もう一つの人影は銀色の刺猬頭の男で、目には雷光が閃いていた。
それは景陌舵主とその友人の半葫仙人で、二人は冷たい目で宋書航と豆豆の化身を見つめていた。
「おや、妖獣の護衛がいるとは?」半葫仙人は少し驚いた様子で言った。しかもこの妖獣は気勢だけを見ても、少なくとも四品の修為を持っているようだった。
下にいる一品修為のちびっ子に、こんな強力な妖獣がいるとは?この小僧、もしかして何か大宗派の掌門人の私生児なのか?
「ふん、妖獣が一匹いたところで、奴を守りきれはしない。それに、この妖獣は本体ではない。分身のような存在に過ぎず、長く持ちこたえることはできない」景陌舵主は冷たく言った。彼は虚空に安定して立ち、足元には霧が漂っており、これも一種の飛行法器のようだった。
しかし、彼がJ市まで飛んでくる途中は、剣術飛行を使っていた。
彼の足元にあった飛剣は……今、奇襲をかけていた!
カン!
宋書航の体から火花が散り、漆黒飛剣が虚空から不意に現れ、彼の「甲符」護盾を斬りつけた。
たった一撃で、甲符護盾は破壊された!
甲符護盾は「三品修士」の全力一撃さえ防げる強力な護符だったのに、一剣で破られてしまった。相手は四品修士だと宋書航は悟った!
——そこまで容赦なくする必要があるのか、私はまだ一品の新米小修士なのに。同じ境界の敵と切磋琢磨させてくれてもいいじゃないか?
「ちっ、宝物を随分と持っているな。だが、無駄だ。どれだけ宝物を持っていても、私の手から逃れることはできない!」景陌舵主は冷たく言い、手を握り締めた。
漆黒飛剣が再び振り上げられ、宋書航の背後へと斬りかかった。その速度は極限まで達していた。
飛剣は千里の外より敵の首級を取る術!
宋書航の甲符は破られ、二枚目の甲符を発動する暇もない。この一剣が今にも斬り下ろされようとしていた!