第199章 恥ずかしい必殺技

この一撃は速すぎて、宋書航には一つの選択肢しかなかった——「眼窍天赋、達人の視覚」。

彼は瞬時に自分の眼窍天赋を発動した。

一瞬にして、世界全体が遅くなったように感じられ、稲妻のように速い漆黒飛剣の軌跡が、はっきりと見えた!

しかし宋書航の心窍、眼窍の気血と精神力が急速に消耗していく——この「達人視覚」は気血と精神力の消耗が激しすぎる。彼の現在の境界では、全盛期でも数息しか「達人視覚」を維持できない。

この一瞬の間に、宋書航は必死に腕を動かし、手首を返すと同時に、古銅指輪の「火炎刀」を発動させた。

達人視覚の下で、宋書航は自分の手首の動きが亀のように遅く見えた……しかし、軌道計算によれば、自分の刀は間に合うはずだ!

轟……宝刀霸碎に火炎が燃え上がり、漆黒飛剣に斬りつけた。

白先輩のおかげで、宋書航は白先輩の砂漠世界で、青衫の少年から指導を受け、基本刀法を習得していた。

この一撃の「火炎刀」の威力を完全に解放した。

刀と剣が衝突する。

その後、火炎が四散した。火炎刀は漆黒飛剣に正面から破られた。

宋書航は虎口がしびれ、胸が締め付けられ、体ごと吹き飛ばされた。

火炎刀を発動しても、二品レベルの攻撃手段に過ぎない。

この飛剣は景陌舵主の怒りを込めた一撃で、四品修士の全力攻撃だった。

霸碎刀の全力一撃も、漆黒飛剣の攻撃を一時的に遅らせただけだった。一瞬の遅延の後、漆黒飛剣は景陌舵主の制御下で執拗に宋書航に向かって斬りかかってきた。

実際、もし宋書航が手にしていたのが霸碎宝刀でなければ、刀も人も滅びていたかもしれない。

正面から打ち負かされ、宋書航の目の中の才能「達人視覚」が消え、同時に、体内の窍穴の気血も尽き果て、精神力も枯渇した。

飛剣が再び彼に斬りかかろうとした時、彼の前に突然、金色の小盾が現れた。

それは心窍の中の霊鬼が主人の危機を感じ取り、すべての気血を集中させ、自らの才能能力を凝縮して小盾となって宋書航を守ったのだ。

当!

剣と盾が衝突する。

次の瞬間、盾は砕け散った……

しかし、漆黒飛剣のこの一撃はついに防がれた!

ただし、飛剣の剣気の余波が宋書航に当たり、再び彼を吹き飛ばし、岩壁に激しく叩きつけた。

宋書航は岩壁に沿って滑り落ち、虚弱な状態で地面に座り込み、息を切らし、動くことができなかった。