第235章 浩大な夜、ここに終わり;腹立つ日、必ず来たる!

(盟主の中島風様のご支援に感謝いたします。本来なら題名に書くべきでしたが、題名が短すぎて書ききれませんでした……)

.

「友情は魔法……なのか?」

プリンスは長い間呆然としていたが、ゆっくりとうなずき、心から同意した。「よく言ってくれた」

これは逆に、子供向けアニメの台詞を借用した槐詩の方が申し訳なくなってしまった。

槐詩が与えてくれた貴重な息継ぎの時間を拒むことなく、プリンスは落ち着いて姿勢を立て直し、子民の讃歌の中で再び頭を上げ、輝きを放った。

「こんな素晴らしい戦いは痛快だ。槐詩よ、なぜ我々はもっと早く出会えなかったのだろう?」

彼は感慨深げに嘆いた。「もっと早く、もっともっと早く、遥か昔に……もし我々があの大地で出会い、理解し合い、共に冒険できていたら、どんなに素晴らしかっただろうか?」

「プリンス殿下がそこまで深い友情を示してくださるのは嬉しいですが、そういう台詞は女の子が言う方が似合うんじゃないですかね?」槐詩は肩をすくめた。「こんな見た目ですが、実はチームメイトの足を引っ張りがちなんですよ」

「それは残念だ」

プリンスは静かに笑い出した。

白馬が高らかに嘶き、鉄蹄で地面を打ち鳴らし、熱い息を吐き出すと、双翼が突然広がり、一枚一枚の羽が光に変わっていった。

この地獄の中で聖なる光の翼が広がり、純真で爽やかな微笑みで敵に敬意を表した。

「では、もう一度始めようか!」

「よし!」

歓喜の頌歌の壮大なメロディーが再び湧き上がり、槐詩は手に斧を構え、轟音とともに咆哮を上げ、前方へと疾走した。

無限の力が彼の身に宿り、まるで光となったかのような感覚に包まれた。

彼が通り過ぎる場所では、狂気の源質が大地に広がり、破れた袋から落ちた草の種が芽吹き、成長し、そして無数の巨木が生え出て、一瞬の栄枯盛衰の間に厳かで冷たい密林へと変わっていった。

山鬼が咆哮し、生え出た木々を踏みながら空へと駆け上がり、斧の刃を振り下ろした!

剣の刃が横に薙ぎ払う。

雷鳴が空から炸裂した。

白馬が高らかに嘶き、光の翼が再び震え、槐詩のこの一撃を強引に押し返した。続いて、より厳かな力がプリンスの躯体から湧き出し、端正な顔に亀裂が走る中、その湛青の瞳はますます静かで深遠なものとなった。

プリンスは燃えていた。

純粋な光が剣刃の上に凝集し、鉄の威厳がそこから迸り、斬り下ろされた!

鋭さは比類なき。

槐詩は手首に激しい衝撃を感じ、幾重もの力が加わった斧の刃にさえ裂け目が入り、儀式のナイフの背には更に悲惨なひっかき傷が残された。

彼は後方へ吹き飛ばされた。

天馬は翼を広げ、追撃してきた。プリンスは剣を構え、再び斬りかかる!

しかし空中で、槐詩はまるで抵抗を諦めたかのように四肢を伸ばし、胸の中の熱い息を吐き出すと、次の瞬間、墨緑色の火花が彼の瞳から迸った。

まるで烈日が照りつけるかのように。

幻影が躯体から解き放たれ、それぞれがナイフと斧を手に、突進してくるプリンスに向かって立ち向かう。山鬼が咆哮し、口から三尺の冷たい火花を吐き出した。

手からロックチェーンが唸りを上げて放たれ、天馬の首に絡みついた。

続いて、ロングスピア、小刀、利斧が轟音を放ち、その低い反響が拍子となって重なり合い、完璧に歓喜の頌歌のクライマックスのメロディーに溶け込んでいった。

ひとつのコード!

リリーの加持のおかげで、今の槐詩は少し準備をすれば、このようなドラゴンスキルを放つことができるようになっていた。

摧枯拉朽!

白馬が悲痛な嘶きを上げた。

首に裂け目が走り、血液が噴き出す中、プリンスの剣刃は槐詩の一撃で突然震え、剣先が宙を舞って地面に落ちた。

折れた。

白馬は双翼を広げ、空中に留まり、プリンスは困惑して折れた先端の宝剣を掲げ、見つめた後、すぐに敬服の笑みを浮かべた。

「この一撃で、お前のその驚くべき技芸に報いよう、槐詩よ、我が挑戦者よ!」

ステージの天球の上で、彼は落下する少年を見つめながら、ゆっくりと手の中の剣を掲げ、高らかに宣言した。「全霊をこの剣に託し、美徳は我らの伝説とともに在らん——」

壮大な合唱の中、民衆の讃美と少女の期待の中で、その一振りの剣刃から火柱のような光が立ち上った。

炎のような光が折れた剣刃の周りを取り巻き、上へと昇り、光の旌旗のように天を突き、烈風の中に全ての人々の瞳に刻まれる長い尾を残していった。

壮大なホルンの音がここで炸裂し、世に向かってプリンスの勇武と強さを告げ、この一剑に込められた神威と強さを讃えた。

「神々の大霊よ、この剣を証として」

プリンスの叫び、光の旌旗が高く掲げられ、美徳と希望がここで万丈の光芒を放った。純粋で眩い光が天地の間の唯一の主軸を占めた。

プリンスの高らかな宣言とともに、その燃え上がる巨大な光の剣が下方へと斬り下ろされた:

「——浩大な夜よ、ここに終わりを!」

それは、剣刃から迸る光の洪水であり、真っ直ぐに前へと進み、決して曲がることなく、百折不撓の気概を帯びて、全ての障害を摧枯拉朽のごとく打ち砕いていった。

この気概は心からの美徳と正直さの表れであり、この力は紛れもない高貴さの証であった。

見るだけで、その背中に託された希望を理解することができた。

聞くだけで、その激昂な宣言の中で頭を垂れることになった。

万古の長い夜、一斬りで破られた。

そして、天は光に満ちた。

死の静けさの中で、喜びと祝福に溢れる歓喜の歌さえも、この一剣の轟音の下で切り裂かれた。無数の加持とBUFFがこの一剣の下で崩れ去った。

壮大な密林が光の照射の下で崩壊し、轟然と折れ曲がった。

すべての闇が浄化された。

長夜はここまでだ。

黎明が訪れた。

これは闇の力に対する本質的な克制、死角も隙間もない恐ろしい攻撃で、すべての闇を引き裂き、光明の到来を告げる。

立ち昇る煙と燃え尽きた灰が疾風の中で徐々に消えていく時。

幾重にも破砕された壁障の後ろで、槐詩の痩せた影が、ゆっくりと頭を上げ、砕けた顔から砕けた声が聞こえてきた、まるで完全に崩壊しそうな様子だった。

無数の陰暗な源質が彼の躯体からゆっくりと消散していった。

「生と死の転化、そういうことだったのか?」

槐詩の唇が開閉し、破片が顔から剥離し、口角が上がるにつれて、悟ったような笑みを浮かべた:「なるほど……」

彼の裸の上半身から、胸の裂け目から、徐々に消えゆく火花の後ろに新たな炎が再び立ち昇った。

彼の血液が滴り落ちる場所から、一本の枯れた草がステージの隙間からゆっくりと生長し、幻想的な露が滴り、槐詩の割れた手のひらに落ちた。

すると、瞬時に、手のひらの裂け目が徐々に癒えていった。

これこそが山の鬼の聖痕が真に秘めていた力と奇跡だった。

死に同化するのではなく、死を抱擁し、生気を奪うのではなく、互いに共存する。

絶えずネガティブな質を吸収し、自らを死に近づけていくダークソウルとは異なり、この死から求められた命が追求するのは、生命の本質に最も近い形態だった。

すべての無意味な重荷を捨て去った後、純粋なライフフォースの流通を実現し、水のように、高きから低きへ、多から少へと流れる。この借用と返済を通じて、'一念'という言葉では表現できないほどの短い時間の中で、不思議な奇跡を創造する。

まるで口座残高のすべての数字を差し引いた後、口座閉鎖前に流れ込んでくる微小な取引のように。

たとえ0.0001円という微小な価値でも、有と無を区別する重要な指標となる。

表面の巨大な幹と繁茂した枝葉が焼き尽くされても、一筋の根系さえ存在すれば、命は続き、再び成長し、芽吹き、長い冬を越えて、盛大な開花を迎えることができる。

すべての陰暗な源質が蒸発し尽くした瞬間まで、槐詩は聖痕の変化からそのような真髄を悟った。この一剣がなければ、山の鬼の変化と成長を自ら体験するのにどれほどの時間がかかったかわからない。

今や、足元に残された一本の草だけを頼りに。

槐詩は死の国の縁から一回転し、再び戻ってきた。リリーの無限の光の雨の中で、無数の傷がゆっくりと癒えていった。

一歩前に踏み出すと、古い躯体が剥がれ落ちたような感覚があった。

新たな生を得た。

槐詩はナイフと斧を握りしめ、天穹の上のプリンスに向かって凛然と微笑み、自らの存在を宣言した。

続いて、無数の陰暗を払拭した後のライフフォースが胸から湧き出し、源質が二つの段階の間を自由に転化し、完璧な循環を形成した。

「では、これでお返しいたしましょう、お殿下!」

槐詩のささやきから、突然轟音が迸り、それはナイフと斧の衝突から生まれ、鋼鉄からの響きが徐々に立ち昇り、重いビートとなった。

——【剣術·演奏法】!

まるで開始の符号を押したかのように。

壮大な意志がこの一つの重いビートに貫かれ、槐詩の意志を疑いなくパフォーマンスシート上のすべての演奏家の心に伝えた。

短い戸惑いの後、パイプオルガンの前の老人が手を上げ、目の前のキーボードを強く押した。

ペダルを踏むと、壁の後ろに隠された巨大な気筒が突然開き、熱い蒸気がパイプの中を奔流し、古いリーフスプリングを洗い流し、すべてを激しく揺さぶった。

まるで世界全体が動揺の中に沈んでいるかのように。

重い旋律が老人の指先から迸発した——恐怖の荘厳さを帯び、千倍の畏敬、万分の神聖さ、そして百万分の冷酷さを持って!

運命のように。

しかし今や、壮大な旋律の中で、運命はすでに結末へと奔り、最後の裁きと審判を迎え、救済の光と懲戒の雷鳴に向き合っている。

終日が来た!

「聖霊と預言者たちが証言する;塵界は烈火の中で溶解するだろう!」

旋律の挥洒とともに、低いチェロの音が槐詩の手から迸発し、拡散した。

リリーの導きの下、合唱席の来訪者たちが一斉に口を開いて歌い、低い声が一つに重なり、天と地を揺るがす咆哮と轟音となった。

「その日こそが天国震怒の日、審判者が来たりて臨む時!威厳のホルンが四方に響き渡り、死と自然は恐怖に堪えず!」

「腹立つ日が、来たらんとす!」

彼らは叫び、宣言した:「腹立つ日が、必ず来たる!」

そして、審判の雷鳴が、槐詩の手に握られた!