葉辰はこの件が重要だと思っていただけだったが、その物が二つの墓碑を動かすことができると聞いて、完全に呆然としてしまった。
輪回墓地は後になればなるほど、動かされる強者はより恐ろしくなっていく!
黒衣の老人の時間が迫っていたが、第四の墓碑はまだ動く気配がなかった。
この切り札を失えば、鄭仁決と対峙する際の勝算は極めて低くなる。
もし二人の強者が傍にいれば、彼は何も恐れることはないだろう。
「先輩、あの物は一体何なのですか?」
葉辰は好奇心に駆られて尋ねた。
しかし輪回墓地からはもう声が聞こえず、完全に静寂に包まれたようだった。
……
四十五分後、徽安省、黄雲空港。
プライベートジェットが直接着陸した。
葉辰と朱雅が飛行機を降りると、空港に多くの人が集まっているのに気付いた。