第657章 まさかお前か!(3更)

髭面の男は丹田の真気さえ集められないことに気付いた。

彼の瞳孔が広がり、葉辰を恐怖の目で見つめながら、狂ったように叫んだ。「早く手を離せ!ここは北玄宗だぞ!」

葉辰は相手の言葉を無視し、手を離す気配もなく、冷たく言った。「私の友人の腕に死気を送り込んだのはお前か?」

その言葉は静かだったが、まったく温もりがなかった!

同時に、死の威圧が広がっていった。

髭面の男は何故か、体が震え始めた!

服は汗で完全に濡れていた。

葉辰の殺気は数え切れないほどの崑崙の強者の死体の上に築かれたものだった!

入聖境すら恐れない彼にとって、これらの超凡境など何の意味もなかった。

彼はこれらすべてが一人の神遊境の若者から放たれているとは思いもよらなかった!

「わ、わ、わ...若いの、手を離してくれ!」

髭面の男は顔を真っ赤にして、突然叫び声を上げた!

「やはりお前だったな。人の腕を壊すのが好きなようだから、今日はその味を教えてやろう。」

葉辰の言葉がゆっくりと落ちていった。

そして、五本の指に真気が狂ったように集中した!

突然力を込めた!

「バキバキバキ!」

次の瞬間、髭面の男の手首が折れた!

「あああ!」

髭面の男は狂ったように叫び始めた。

「何を叫んでいる、まだ始まったばかりだ。」

葉辰は冷笑し、一歩踏み出して、相手の腕に沿って押し出した!

五本の指を揃えて無理やり相手の肩に衝突させた!

「ブシュッ!」という音とともに、血しぶきが飛び散った!

腕が容赦なく引き裂かれた!

今の葉辰の力に誰が耐えられようか!

しかしそれだけでは終わらなかった。相手が叫び声を上げる中、葉辰は鷹が空を切り裂くかのように、もう一方の肩を掴んだ!

「ブシュッ!ブシュッ!」という音とともに、残りの腕も折れた!

北玄宗の外に凄まじい悲鳴が響き渡った。

「うるさいな!」

葉辰は指を突き出し、その指は剣のように前方に横なぎに払われた。

カン!

一瞬のうちに、鋭い衝突音が響いた。

ゴォォォン!

恐ろしい轟音が炸裂した。

「ブシュッ!」

指が剣となり、剣影が引き裂かれ、髭面の男の体に激しく衝突した。彼の体は吹き飛ばされ、門口の石獅子に叩きつけられた。

全身の骨が完全に粉々になった。