北玄宗の周長老は一目で葉辰を認識した!
5年の月日が流れたが、彼にとってはとても印象深い出来事だった!
なにしろ崑崙では、凡根の者は極めて稀だったのだから!
この若者は医神門の門主が直々に連れてきたのだ!
医神門は栄光の過去があったにもかかわらず、当時は彼という一宗門の長老の機嫌を伺っていた。その瞬間、彼は心底満足していた。
さらにはこの出来事を他の宗門の長老たちの前で自慢げに話していたほどだ!
だからこそ、彼は一目で葉辰を認識できたのだ。
先ほど中で、誰かが騒ぎを起こしていると聞いただけで、まさかその小僧が騒ぎを起こしているとは思わなかった。
そして今、葉辰の瞳は血のように赤く染まっていた。
形のない怒りが突如として湧き上がった!
彼は周長老を睨みつけた!
相手は北玄宗にいないと思っていたが、まさか、こんな近くにいるとは。