江古の呼び方を聞いて、程才は思わず驚いた。
この二人は、まさか一緒にいるのか?
しかもこの先輩は彼のことを秦さんと呼んでいるのか?
「ふん、きっと金持ちの坊ちゃんだな」と程才は冷ややかに言った。
彼は秦玉の気配を感じ取ろうとしたが、秦玉の実力は無視できるほど低いことに気づいた。
これで程才の心の中の考えは確信に変わった。
「一緒に行きませんか?ちょうど車の手配も済んでいますし」と唐霊は遠くにあるSUVを指さしながら言った。
今は緊急事態で、新たに車を探すのは確かに時間の無駄だった。
秦玉は少し考えてから、頷いて「ありがとう」と言った。
そうして、一行は車に乗り込み、一古塔へと向かった。
道中、程才はずっとペチャクチャと喋り続けていた。
「一古塔は神秘的で、中では極上の丹薬が売られているらしい。服用すれば実力が上がるそうだ」と程才は言った。