第268章 天門を打ち砕けば良い

江古の呼び方を聞いて、程才は思わず驚いた。

この二人は、まさか一緒にいるのか?

しかもこの先輩は彼のことを秦さんと呼んでいるのか?

「ふん、きっと金持ちの坊ちゃんだな」と程才は冷ややかに言った。

彼は秦玉の気配を感じ取ろうとしたが、秦玉の実力は無視できるほど低いことに気づいた。

これで程才の心の中の考えは確信に変わった。

「一緒に行きませんか?ちょうど車の手配も済んでいますし」と唐霊は遠くにあるSUVを指さしながら言った。

今は緊急事態で、新たに車を探すのは確かに時間の無駄だった。

秦玉は少し考えてから、頷いて「ありがとう」と言った。

そうして、一行は車に乗り込み、一古塔へと向かった。

道中、程才はずっとペチャクチャと喋り続けていた。

「一古塔は神秘的で、中では極上の丹薬が売られているらしい。服用すれば実力が上がるそうだ」と程才は言った。