第299章 誰も借りを残せない

吞天術を使うと、遅封の体は一瞬にして干からびていった!

八品大宗師の内勁が、一筋また一筋と秦玉の手のひらを通って、体内の経脈を巡っていった!

丸三十秒かけて、やっと秦玉は遅封の体内の内勁を完全に吸収し終えた。

「これは気持ちいい!」秦玉は思わず爽快な息を吐いた。

地面に倒れている遅封を見て、古太初は複雑な思いに駆られた。

口を開きかけたが、何を言えばいいのか分からなかった。

「古大師、彼は当然の報いを受けたのだ。私は既に手加減している」秦玉は古太初を一瞥しながら、重々しく言った。

確かに、秦玉は彼の神識を吸収しなかったことで、既に情けをかけていたのだ。

古太初は手を振って言った:「もういい、もういい」

秦玉はそれ以上何も言わず、古太初と姚青を抱き上げ、その場を去ろうとした。