第510章 才能があってもどうした_1

一声大喝,瞬時に無数の人々の注意を引きつけた。

夏航は急に振り向き、冷たい視線でそちらを見た。

彼が来た人をはっきりと認識すると、顔色は一層冷たく、少し皮肉な表情になった。

「シンギョク?」夏航はシンギョクを上下に見渡しながら淡々と、「どうして来たんだ?」と言った。

「俺が来るかどうかはお前に関係無いだろう!」シンギョクは全く夏航に顔色をつけなかった。

夏航も怒らず、にっこりと笑って言った、「前に会ったとき、お前はまだ宗師だったよな?それともマスターだったか?」

「今はお前の親父だよ。」シンギョクは冷笑した。

「シンギョク、最初から顔小姐とお前が一緒になるわけがないと知っていたよ。どうやら本当にそうだったな。」と夏航は続けた。

「お前の母さんと一緒にいる俺にお前が口出しするな。」とシンギョクは揶揄した。

とうとう、夏航も我慢の限界だった。

彼は顔が暗くなり、冷たく言った、「シンギョク、最初はお前が俺を夏さんと呼んでいたじゃないか。今、半歩武侯になったからといって、自分が無敵だとでも思っているのか?」

「最初からお前が獣だとは知らなかった。」シンギョクは冷笑した。

夏航は目を細めて言った、「シンギョク、まるで敵わないとでも思っているのか?最初にお前をひっぱたき殺すべきだった。」

シンギョクは冷笑しながら言った、「それなら今すぐ試してみろ! 最初のあの見下すような目、俺ははっきりと覚えているからな。」

夏航は眉をひそめて言った、「僕がお前の敵ではないとでも思っているのか?」

「それなら試してみろ!」とシンギョクは怒鳴り、気劲が突然爆発した。

夏航の顔は冷ややかで、しばらく何も話さなかった。

最終的に、彼は手を出さなかった。

「ここは京都武道協会の地盤だ。顔小姐のために、お前を見て見ぬふりにすることにする。」夏航は冷たく言った。

「捕まりたくなかったら、早く出て行け!」

シンギョクは冷笑して言った、「京都武道協会の縄張り?何の縄張りもあるもんか!ここは明らかに公開資源だ、どれだけ持ってるかは取れる者次第だ。」

夏航は眼を狭めて言った、「シンギョク、もしかして、京都武道協会と対立するつもりか?」