第567章 聖儒門の滅亡

金丹が秦玉の手のひらで輝き、濃厚な霊気が人を魅了していた。

これは武侯一生分の霊気であり、その濃度は想像を超えるものだった!

金丹があれば、秦玉は呑天術に頼る必要すらない!しかもその効果は呑天術をはるかに上回るものだった!

秦玉は金丹を撫でながら、時間を無駄にせず、すぐに飲み込んだ!

金丹は、すぐさま秦玉の丹田の中で炸裂した!濃厚な霊気が瞬時に丹田全体に充満した!

「たまらん!」秦玉は思わず叫び声を上げた!

この感覚は、霊丹妙薬をはるかに超えるものだった!

十分な数の武侯を殺せば、最短時間で武聖の境地に到達できると、秦玉は確信していた!

周りの人々はまだ集まったままで、秦玉を仰ぎ見る目には、尊崇と恐怖が混ざっていた。

秦玉は彼らを一瞥し、長居せずに立ち去った。

谷滄海は死んだ。

その最期の惨めな姿も、広まっていった!

これより、下層階級を代表する若い世代が、正式に台頭したのだ!

秦玉は聖儒門の大殿まで歩いていった。

聖儒門の中で、無数の人々が震え、おびえていた。

目の前の若い青年を見て、彼らは心の底から恐れていた。

秦玉は彼らを一瞥し、淡々と言った。「今日より、聖儒門は碧月山荘と改名する。残りたい者は碧月山荘の者となり、残りたくない者は今すぐ去ってよい。」

人々は互いに顔を見合わせ、すぐには決められないようだった。

「私は残ります!」その時、鄧聖が大声で叫んだ!

鄧聖が先陣を切ると、他の者たちも次々と叫んだ。「私も残ります!」

聖儒門の上下数百人のうち、大多数が残ることを選んだ。

そして以前谷滄海から恩恵を受けた者たちは、自然とここを去っていった。

...

大殿で、秦玉は谷滄海が座っていた場所に座り、数枚の書類を手に持っていた。

これらの書類は、聖儒門傘下の事業だった。

これらの事業の項目を見て、秦玉は思わずため息をついた。

さすが北方第一の宗門、その資産は想像を超えるものだった!

今や碧月山荘が聖儒門に取って代わり、北方の第一宗門となった!

これは北方武道最強の力を意味している!

しかし秦玉は心の中でよく分かっていた。武力だけで世家と対抗しようとするのは、全く現実的ではない。

なぜなら、宗門はずっと世家のために働いているだけで、世家が飼っている駒に過ぎなかったからだ。