彼は血のように赤い長剣を握り、祭壇に向かって突進した!
一筋の利刃が、上から下へと、璩蠍に向かって激しく斬りつけた!
璩蠍は冷たく鼻を鳴らし、「やっと来たか!」と言った。
璩蠍が大きく手を振ると、数道の光が彼の白い衣から飛び出した。
衝突した瞬間、恐ろしい気波が一気に広がった!
秦玉は急いで顔若雪の前に立ち、肉身の力で気波を受け止めた!
皆が立ち上がり、祭壇の上に立つ黒袍の人を見つめた。
「黒袍の人...ついに会えたな」顔錦堯は目を細めて言った。
「よくも来たものだ!」他の者たちも驚きを隠せなかった。
台上の秦玉は黙したまま、顔若雪の方を振り向いた。
顔若雪を見た瞬間、秦玉の心臓が何かに掴まれたように痛みを覚えた!
秦玉の体は思わず震え、手の中の青銅剣も共鳴するように震えた。
「黒袍の人よ、よくも来たな!」璩蠍は冷笑した。
秦玉は璩蠍を冷たく見つめ、歯を食いしばって言った。「今日来たのは、お前という畜生を殺すためだ!」
「はっはっは!」璩蠍は大声で笑い出した。
「大言壮語だな!」
璩蠍が手を振ると、数人の黒金袍が一斉に歩み寄ってきた!
璩蠍は冷たい目で秦玉を見て、「殺せ!」と命じた。
一声の叫びと共に!一人の黒金袍が真っ先に攻撃を仕掛けた!
彼は掌を爪のように変え、鋭く秦玉に向かって掴みかかった!
この時の秦玉の心は怒りの炎で満ちていた!まさに爆発寸前だった!
突進してくる黒金袍に対し、秦玉は長剣を突き立て、金光を握りしめ、激しく打ち込んだ!
この一撃には秦玉の悲憤と無敵の戦意が込められていた!
恐ろしい拳の力が、黒金袍の掌に激しく打ち込まれた!
「ガン!」
巨大な音が響き渡り!気波が二人を中心に四方へと広がった!
「バキッ!」
この一撃で、黒金袍の掌は粉々に砕け散り!血が飛び散った!体全体が吹き飛ばされた!
見ていた者たちは、思わず息を呑んだ!
顔錦堯でさえ目を細めた。
「一撃で黒金袍を退けるとは、その実力は噂通りだな」顔錦堯は冷たく言った。
「さすが秦玉の師匠だ。この実力は並大抵のものではない」他の者たちも口々に言った。
祭壇の上で、秦玉は璩蠍を睨みつけ、全身を震わせ、目を血走らせ、今にも璩蠍を引き裂かんばかりだった!