第653章 武聖の器!

その巨大な人影の拳は、なおも地面を打ち続け、地面全体が陥没してもなお手を緩める様子はなかった!

皆は思わず息を飲んだ!

この力なら、鋼鉄さえも潰されてしまうのではないか?

全員がこの血なまぐさい光景を見つめ、顔に深刻な表情を浮かべた。

「ドンドンドン!」

その拳の音は空に轟く雷のように、絶え間なく響き渡った。

地面は数メートルも陥没し、武道学院はすでに廃墟と化していた!

皆が秦玉はもう潰されたと思った時、その穴の中から突然金色の光が迸った!

金色の光が爆弾のように炸裂し、その後、金色の拳がこの巨大な穴から現れ、その人影の巨拳に向かって突き出された!

巨拳の下降する速度が突然止まった!さらには後退し始めた!

「あああ!!!」

怒りの咆哮が、この巨大な穴から響き渡った!

続いて、巨大な金色の巨人が、この穴から這い出してきた!

その人物こそが秦玉だった!今の彼は巨大無比で、金色の光は眩いばかりだった!

「無極法相!」この術を見て、璩蠍の表情が急速に曇った!

秦玉がこの巨大な穴から這い出すと、その巨大な姿は人々に強烈な圧迫感を与えた!

「くそったれ!」秦玉は激怒し、拳を握りしめ、真っ直ぐに万道魔像に向かって殴りかかった!

二人の巨人が、この瞬間に死闘を繰り広げた!

秦玉の肉身は血に染まっていたが、気息は少しも衰えを見せなかった!

彼は戦えば戦うほど勇ましくなり、剛猛な拳で万道魔像を連続して後退させた!

「死ね!」

秦玉の怒号とともに、彼の腕の筋肉が盛り上がり、巨大な金色の拳が、万道魔像の顔面に激しく叩き込まれた!

「ドーン!」

この一撃の威力は恐ろしいほどで、万道魔像は地面に倒れ込んだ!

現場では土埃が巻き上がり、地面はさらに陥没した!

秦玉は狂気に取り憑かれたかのように、目を見開いて、目には目を術で応じた!

金色の拳が止めどなく万道魔像に打ち込まれた!

一撃、二撃、三撃!

巨大な人影の光景は非常に衝撃的で、多くの世家の若様たちも心の中で震え上がった!

「あああ!!!」

秦玉は狂ったかのように、万道魔像の腕を掴み、そして怒号とともに、その腕を引きちぎった!

続いて、秦玉は剛猛な拳を振り上げ、頭部に向かって打ち込んだ。

何発打ち込んだかわからないほど続け、ついに秦玉の体を覆う金色の光が散り始めた!