「京都武道協会は、一体どれほどの実力を隠しているのか」秦玉はますます疑念を深めていた。
八人の上層部が一体何者なのか、誰も知らなかった。
「顧子真は第二の秘境の支配者として、必ず縛神術を解く方法を知っているはずだ」秦玉は心の中で思った。
この顧子真に勝てさえすれば、すべてが解決するはずだ。
秦玉は振り返り、小清の部屋を出た。
そして、閣主楼へと向かった。
顔若雪の前に立つと、秦玉の顔には思わず心痛める表情が浮かんだ。
閣主の看護のもと、顔若雪の怪我は回復していたものの、彼女の顔の蒼白さは隠しようがなかった。
それは秦玉をさらに焦らせた。
「閣主様、私は京都に戻ります」秦玉は言った。
そう言って、薬湯に浸かる顔若雪を指さしながら、「若雪を連れて行きます」と付け加えた。
閣主は秦玉を一瞥し、「ここなら安全だ」と言った。
秦玉は苦笑いを浮かべながら言った。「閣主様、京都武道協会がいつ人を寄越すか分かりません。もし京都武道協会が本気を出せば、薬神閣では抵抗できないでしょう」
「そうなれば、顔若雪が連れ去られるだけでなく、薬神閣も巻き込まれることになります」
閣主は密室の方を指さして言った。「秦玉、私を信じなさい。私が適切に手配する。それに姜和もいる」
「その上、私は相応の関係を動かして、薬神閣を守ることもできる」
「秦玉、安心して行きなさい」傍らにいた姜和も近寄ってきた。
「顔若雪は今このような状態で、あなたと東奔西走するのは適切だと思いますか?」
秦玉は即座に言葉を失った。
彼は歯を食いしばり、その後深々と頭を下げて言った。「では、お二人にご迷惑をおかけしますが、できるだけ早く戻ってきます」
その後、秦玉は彼らに別れを告げ、薬神閣を後にした。
...
その時、第二の秘境では。
皇宮のような建物の中で、体格の良い男が玉座に座っていた。
この人物こそ、第二の秘境の支配者、顧子真その人であった!
この第二の秘境において、顧子真は古代の皇帝のように、絶対的な権力と威厳を持っていた!
彼の配下の力は、さらに強大極まりなかった!
十八人の武聖、二十一人の半歩武聖!
武侯の境界に至っては、数え切れないほどだった。
もしこの力が秘境を出れば、人間界を席巻するに足りるものだった!