第820章 私があなたを信じると思いますか?

後ろの万古瓊を見て、秦玉は眉をしかめた。

「秦さん、また会いましたね」万古瓊は丁寧に言った。

秦玉は彼に頷いて言った。「先ほどの言葉はどういう意味だ?」

万古瓊は笑って言った。「ご存知でしょうが、顔若雪には特別な血脈があります。この血脈は極めて強力で、誰が顔若雪を手に入れられるかで、超強力な宗門を築くことができるのです」

秦玉は黙って、万古瓊に続けるよう促した。

「だから、世の中の多くの宗門や勢力が、彼女を狙っているのです」万古瓊は続けた。

秦玉は軽く頷き、万古瓊を見つめながら皮肉げに言った。「若雪は私の側にいても安全ではないと言うが、あなたの意見では、私はどうすればいいというのだ?」

万古瓊は淡々と笑って言った。「秦さん、実を言うと、私もある秘境の出身なのです」