第312章 寺田洵太、アイドル追っかけ!~

短信には次のように書かれていた:あなたの末尾番号2222の銀行カードに3,000,000元が入金されました。

  寺田治は目を疑った。

  もう一度よく確認すると、確かに……300万元だった!

  彼は興奮して飛び上がり、寺田凛奈の車の後を追いかけた。「従姉!あなたは私の本当の姉です!!さあ、ドアを開けましょう!」

  こんな素晴らしい姉がいるのに、兄なんて要らない。

  兄が彼に300万元をくれるだろうか?

  幼い頃から金銭の使用を制限されていた彼にとって、生々しい300万元なんて見たことがなかった!!!

  寺田治は小走りで寺田凛奈について車庫に行き、車が止まると、親切にも横に寄って寺田凛奈のためにドアを開けた。「姉さん、お気をつけて!」

  寺田凛奈:「……」

  彼女は寺田治を避けながら、部屋に入った。

  玄関から小走りで戻ってきた寺田治は、ただ彼女のためにドアを開けるためだけだった。人が入ってから、ご満悦で去ろうとした。

  その時、誰かに行く手を阻まれた。

  寺田洵太は体を横に向け、キャップをかぶり、顔全体がそのキャップに隠れているようだった。マスクをつけ、とてもクールに見える様子で口を開いた。「寺田治、その態度を見ると、もう金の亡者だな!お前が土下座しているのは金か、それとも姉さんか?」

  寺田治は300万元を入金したばかりで上機嫌だったため、躊躇なく答えた。「金持ちなら私の本当の姉さんですよ!」

  寺田洵太:「……ふん、出来が悪い!お前も三叔父さんに育てられたのに、三叔父さんの心を痛めないのか?」

  寺田治:「そうですね、三叔父さんは血縁者だし、姉さんも血縁者だし、どう選べばいいんでしょう?ねえ、姉さんが三叔父さんの娘だったらいいのに!」

  寺田洵太:「……」

  寺田治はしばらく考えてから、こう言った。「もういいや、自分の心に従います。確かに、うちの家系は何年も女の子が生まれていませんからね!私は姉さんが好きです!三叔父さんが姉さんから遠ざけたいなら、いいですよ、600万元ください!2倍でいいです!」

  寺田洵太:!!