第325章 瀬戸家の大姉?

大師姉?

  寺田凛奈は足を止め、藤本凜人と目を合わせた。二人は揃って大師姉の試合が行われる台に向かって歩き出した。

  寺田洵太はすでにそこにいた。二人を見ると、小声で話し始めた。「君たちも来たの?大師姉の姿を一目見たくなったの?」

  「……」

  二人が何も言わないのを見て、寺田洵太は咳払いをして話し始めた。「大師兄は前回の武道大会に参加して、前回のチャンピオンだったから、自動的にFクラスだよ。でも大師姉は参加したことがないから、規則によってAクラスからスタートするんだ。でも大師姉はここ数日間、負け知らずで、今日この試合に勝てばCクラスに昇級するんだ。」

  寺田凛奈はためらいながら尋ねた。「武道大会は何日目なの?」

  「5日目だよ!」

  寺田洵太は答えた後、寺田凛奈の意図を理解して続けた。「大師姉は特別な身分だから、一日に4試合が組まれているんだ。こうすれば最速で昇級できて、Fクラスに到達したら、他のメンバーの昇級を待って試合をするんだ。」