第345章 人を救え!

警察が寺田凛奈を連れ去った後、寺田真治はそのニュースを聞き、会社の仕事を放り出して家に戻った。

  玄関に入るなり、まず外部管理人に難癖をつけた。「寺田家の門は、誰でも勝手に入れるようになったのか?」

  外部管理人は急いで謝罪した。「旦那様、あの時老いぼれの命が危なかったので、私も心配で、ずっと対応できませんでした。」

  寺田真治は彼を一瞥した。

  外部管理人が普段から老いぼれと仲が良いことを知っていたが、それを指摘しなかった。なぜなら、家には家らしさがあるべきで、冷たくなりすぎて全員がロボットのようになってはいけないと常に考えていたからだ。

  外部管理人のこの点は、彼が認めるところだった。

  寺田真治は尋ねた。「老いぼれの状態はどうだ?」

  三原耀子は外部管理人が口を開く前に、焦って言った。「もう最高の病院に送られました。今はまだ救命中で、目覚めるかどうかは誰にもわかりません!旦那様、今どうすればいいでしょうか?ご老人様がこのことを知ったら、きっと悲しむでしょう!ご老人様は老いぼれをとても大切にしていましたから!」