第358章 老いぼれは死んでいない!!

女性レポーターの力強い声に合わせて、弾幕上にコメントが流れていった:

  ——友美も気をつけて!

  ——明日にはこの女性レポーターが見られなくなるんじゃない?

  ——金持ちは人を人として扱わないって聞いたよ。みんな玩具みたいに扱うんだって。使用人?今どきそんな呼び方するの?使用人はあなたの私有財産じゃないし、彼らだって生きた人間なんだよ!

  ——実験台にされた人は精神的な問題があって、自分で弁解もできないし、拒否もできないんだって。それに、元々孤児で、頼る人もいないから、死んでも追及する人はいないんじゃない?

  ——数年前に養子に迎えたって言ってたけど、善行のためだったんだろうね。今になってみれば、金持ちの心は本当に黒いね。養子縁組なんて名目だけで、自分の評判を上げつつ、実験台にする人間も手に入れたってわけか。

  ——人体実験?ええ、今の社会でこんな暗い出来事があるなんて?

  ——その使用人には親族がいないかもしれないけど、世界には私たちがいる。絶対に犯人を野放しにはさせない!

  ……

  弾幕上のコメントは飛ぶように流れ、一つ一つが正義感あふれる悪を討つかのようだった。

  そして「人体実験」というタイトルは人目を引き、すでに結論が出たかのようだった。

  石山博義だけでなく、この瞬間、藤本凜人と寺田真治の側にも、助手や秘書がスマートフォンを渡してきて、二人もそれを見た。

  藤本凜人は冷ややかに嘲笑し、焦る様子は見せなかった。

  寺田真治は眉をひそめた。弾幕上では寺田凛奈が寺田家の人間だと暴かれ、今や寺田家を罵っており、寺田亮まで批判の対象になっていた。

  寺田家は今や著名な企業家となっていた。

  しかし彼はまだ何も言わなかった。

  傍らに立っていた寺田雅美は、この状況を見て目を細めた。

  レポーターを呼んだのは当然彼女だった。

  彼女は寺田凛奈の罪が確定しても、寺田家が出てきてこの件を押し潰すのではないかと心配していた。たとえ寺田亮が普段から違法行為を許さない人物だったとしても。

  寺田家の兄弟たちは妹を目の中に入れても痛くないほど大事にしているのだから、どうして寺田凛奈を喜んで刑務所に入れるだろうか?