第385章 因果

寺田雅美は狂ったように叫び、寺田真治を指差して怒鳴った。「あなたたちが私を引き取ったのは、政略結婚の道具にするためだけだったのね。今じゃ私が役立たずだって分かって、この女が戻ってきたから、妹ができたから、私を捨てようとしているのね!邪魔だって思ってるんでしょ?寺田家の人間はみんな悪い人よ、悪人!!最初から下心があったんだわ!」

「……」

彼女はヒステリックに叫び続けた。事情を知らない人が聞けば、本当に寺田家が彼女に対して非道いことをしたと思うかもしれない。

彼女がどれだけ叫んだか分からないが、寺田凛奈はようやく指で耳をほじりながら言った。「ちっ、もう聞くに堪えないわね」

寺田雅美の声が突然止まり、怒りに満ちた目で凛奈を見た。

寺田凛奈はしゃがみ込んで、彼女と向き合った。「あなたが来る前の期間、私はあなたのことを調べたわ」