第390章 キスをする~

彼女は平然とした様子で尋ねた。「どんな秘密?」

  「何か聞いたのか?武術大会に参加したのか?」

  寺田凛奈は仕方なく頷いた。「そうだ」

  「やっぱりね。それに服も着替えて、お面もつけてたから、僕には分からなかったよ」寺田洵太は言い終わると左右を見回した。「武術大会に参加したんだから、僕のことは知ってるだろ?」

  寺田凛奈:?

  寺田洵太は口を開いた。「言ったじゃない?僕は我が家で一番武術の実力が高くて、今の京都でランク3位なんだ。絶対に武術大会で輝くはずだよ!僕が誰か分かる?」

  寺田凛奈:「……分からない」

  寺田洵太というバカは左右を見回してから口を開いた。「従妹、君が僕の従妹だからこそ教えてあげるよ。君だけに教えるからね?兄貴にも武術大会での僕の名前は教えてないんだ!」