石山博義は地下闘技場に来た。それは辻本凌也が短期間で実力を大幅に向上させたという噂を聞いたためで、人体実験の件を調査するために特別に来たのだった。
辻本凌也が大声で叫んだ後、石山博義はその意味を理解し、すぐに寺田凛奈を見た。「寺田……大師姉、私の面子を立ててくれ。まずは彼の命を助けてくれ!」
彼の命を助ける?
どうしてそんなことが可能だろうか!
辻本凌也こそがこの事件の首謀者だ!
寺田凛奈がそう考えていると、辻本凌也も彼女の考えを理解したようで、直接叫んだ。「大師姉、私ではありません。確かに寺田洵太を捕まえましたが、ただ彼の足を一本折って試合に出られないようにしようと思っただけです!彼とは恨みも怨みもないのに、なぜそんなに酷いことをして、寺田家に世界中で追われることになるでしょうか?本当に私ではありません!」