第417章 私のメールボックスの中に!

石山博義は地下闘技場に来た。それは辻本凌也が短期間で実力を大幅に向上させたという噂を聞いたためで、人体実験の件を調査するために特別に来たのだった。

辻本凌也が大声で叫んだ後、石山博義はその意味を理解し、すぐに寺田凛奈を見た。「寺田……大師姉、私の面子を立ててくれ。まずは彼の命を助けてくれ!」

彼の命を助ける?

どうしてそんなことが可能だろうか!

辻本凌也こそがこの事件の首謀者だ!

寺田凛奈がそう考えていると、辻本凌也も彼女の考えを理解したようで、直接叫んだ。「大師姉、私ではありません。確かに寺田洵太を捕まえましたが、ただ彼の足を一本折って試合に出られないようにしようと思っただけです!彼とは恨みも怨みもないのに、なぜそんなに酷いことをして、寺田家に世界中で追われることになるでしょうか?本当に私ではありません!」

この言葉を聞いて、寺田凛奈は彼を見た。

辻本凌也は寺田凛奈がようやく彼に話す機会を与えたのを見て、再び口を開いた。「昨日の夜、私たち3人で彼を止めました。その後、師匠の命令を受けて、人を連れ帰ったのです!」

辻本凌也は全身の力が抜けて地面に倒れ込んだ。「アントワーヌの妄言を信じないでください。私は首謀者ではありません。私は日本人で、京都での寺田家の力を知っています。私にはここに家族もいるんです。当時は師匠に尋問を強いられることに絶対に同意しませんでした。その後、師匠は私を追い出しました……」

辻本凌也は涙を流しながら続けた。「彼らが中で何をしたのか、私には全くわかりません……朝になって、私が再び中に入ったとき、洵太はもうそこに横たわっていて、息をしていないように見えました。私はその時とても怖くなって、こっそりと彼を外に運び出しました……そうしなければ、あなたたちも彼を見つける機会はなかったでしょう!」

言い終わると、彼は顔を上げて寺田凛奈を見たが、女性の目に殺意が減っていないのを見た。

辻本凌也は恐れおののいて石山博義を見た。「石山さん、助けてください。私は師匠の大きな秘密を知っています。私がこんなに短期間で上達した大きな秘密を!全部あなたに教えます!」

彼は石山博義の方に這っていった。

しかし、半分這ったところで、足を寺田凛奈に強く踏みつけられた。