第475章 私はあなたと話し合いたい！

石山博義の言葉に、下の記者たちは一瞬呆然とした。「何ですって？」

倉田幸歩も眉をひそめ、少し慌てた様子で唾を飲み込んだ。「石山さん、あなた、自分の部下を守るためにでたらめを言い始めたんですか？この事件は私たちのチームが解決したんです。私は被害者の治療と死亡診断の全過程に関わっていました。明らかに木田柚凪が彼女に毒を盛って死なせたんです！これは私たちの結論なのに、どうして容疑者じゃないなんて言えるんですか？」

石山博義は眉をひそめ、彼女を見つめた。「事件は我々に移管された以上、我々が担当する。あなたに報告する必要はない」

そう言って、彼は記者たちの方を向いた。「あなたたちにも報告する必要はないが、木田さんの潔白を証明するために、この説明と釈明をしているのだ！

我々は重大な犯罪者を追っている。そして堀口泉弥が刑務所で不可解な病気にかかったのは、その犯人の仕業だ！

堀口泉弥の真の死因は、木田さんが使用したとされる幻覚剤ではない！」

これらの言葉は力強く発せられ、具体的な証拠は示されなかったものの、記者たちは石山博義の男らしさに圧倒され、このような正義の人物を疑う者は一人もいなかった。

記者たちは黙り込んだ。

倉田幸歩は唇を噛んだ。

この事件は素早く解決され、彼女はそのことでチームから称賛され、キャリアも大きく積み上げることができた。

このキャリアのおかげで特殊部門への申請ができたのに、今になって石山博義がこの事件を覆すというのか？！

彼女は石山博義と真っ向から対立する勇気はなく、驚いた様子を見せた。「石山さん、勘違いされているのでは？死体検査報告書は私が作成したもので、彼女は以前から胃腸の不調で内分泌の乱れがあっただけです！昏睡時の身体機能は全て正常でした！どうして突然死んだりするのでしょう？あなたは口から出任せを言って、私の死体検査報告書が間違っているという罪を着せることはできないはずです！」

どうせ遺体は既に火葬されており、彼らが決定的な証拠を得ることは不可能だ。

倉田幸歩は今、自分の死体検査報告書に間違いはないと強く主張するしかなかった。そうでなければ、重大な職務怠慢となってしまう！