第564章 ムヘカルは罪人ではない！

その言葉が出た瞬間、リビングの空気は一気に緊迫したものとなった。

「だめです！」

「駄目だ！」

寺田真治と木田柚凪の声が同時に響き、伯母は眉をひそめた。彼女は寺田真治には何も言えず、木田柚凪の方を見つめて言った。「お義母さんにそんな口の利き方をするものじゃありませんよ。秋田七恵さんはあなたの実の母親ではないかもしれませんが、堀口家で育ったのだから、基本的な礼儀は心得ているはずでしょう？誰に教わったの、年長者にそんな大声を出すなんて！」

木田柚凪は胸が上下に波打ちながら、伯母を見つめてゆっくりと言った。「私のことをお気に召さないのはわかっています。でも真由美は私が五年間探し続けた娘なんです。今は絶対に真由美と離れるつもりはありません！」

伯母は目を伏せた。「それについて言えば、なおさらあなたに言いたいことがあります。木田柚凪さん、一体どんな母親なの？子供をどうして失くしてしまったの？それで堀口泉弥に拾われて？寺田家を何年も騙すことになって！しかも聞いたところによると、彼女は子供を虐待していたそうじゃないですか？！これは全部あなたが子供をちゃんと見ていなかったせいです！」

その言葉の一つ一つが、まるで刃物のように木田柚凪の心を刺した。

五年間の後悔と自責の念。

そして当時、真由美の傷を見た時、堀口泉弥を痛めつけようとしたことまで……

今は堀口泉弥が死んでいるとはいえ、この頃も悪夢を見ることが多く、真由美を失くした夢を見ては夜中に目を覚まし、真由美の部屋に駆け込んで、子供がそこにいるのを確認して、やっと心が落ち着くのだった。

だからこの言葉に対して、彼女は反論する力もなかった！

伯母は彼女が言葉に詰まるのを見て、さらに何か言おうとした時、寺田真治が突然木田柚凪の前に立ち、口を開いた。「私が子供の父親です。子供は私の目の前で育ったのに、守ることができなかった。そう考えれば、私の責任の方が重いはずです。母さんは私まで叱るつもりですか？」

伯母にそんな勇気はなかった。

幼い頃から母子関係は良くなく、寺田真治が権力者になってからは、その威厳も増し、彼女はますます逆らえなくなっていた！