第604話 正体露見!

三十分後、入江冬月は疲れ果てた表情で他のメンバーと共に取調室から出てきた。

他のメンバーは入江冬月の表情を見て気まずそうな様子で、康之が口を開いた。「すぐに新しい取調内容を石山さんに送ります。あなたの処遇については、石山さんの判断次第です。」

そう言うと、彼は急いで脇に寄り、石山博義に電話で報告に行った。

他のメンバーは入江冬月を見つめていた。

五分後、康之が戻ってきた。

彼は入江冬月を見つめながら言った。「石山さんが言うには、特殊部門にはあなたのような偽りの人間は必要ない、出て行ってくれと。」

入江冬月は皆を欺いたが、彼女の学歴は偽造ではなかった。そして、Qを知っている、黒猫を知っているという発言も口頭のものだけで、実質的に追及できる責任はなかった。

一般人が高官と知り合いだと自慢するようなもので、嘘だとわかっても逮捕することはできない。