第655章 双子か三つ子か~

寺田凛奈は電話を切り、寺田芽を見つめ、少し考えてから注意を促した。「子供をいじめちゃダメよ」

寺田芽は即座に頷き、とても素直な様子で「ママ、安心して!私と入江和夜は仲良く過ごすわ!」

なぜか、この様子を見ると、寺田凛奈は心の底から信じられない気持ちになった。

でも寺田芽が言わない以上、娘を追及するわけにもいかないでしょう?

そこで、寺田芽に大人しくしているように言い、部屋を出ると、ちょうど入江和夜の部屋から出てきた藤本凜人と出くわした。二人が顔を合わせると、寺田凛奈は眉を上げた。「どう?」

藤本凜人も少し気まずそうな表情で「寺田芽と楽しく過ごせているから心配ないって言ってた」

寺田凛奈「……」

明らかに二人の子供たちは気まずそうだったのに、どうして楽しいなんて?