第654章 老いぼれが目覚めた！！

「もう死にそう、死にそう！ジャングラー、野生動物と戦ってるの？なんでそんなに長くジャングルにいるの？ミッドでチームファイトが始まってるのに！あんなに残りHPが少ないのに、目が見えないの？」

寺田芽の甘い声で罵るとき、とても凶暴だったが、ソファに座って手足を動かしている様子を見ると、とても面白く感じられた。

「彼は仏教徒になったのかもしれない。生き物を殺すのが忍びないんだよ」

芽のソファの後ろに立っている入江和夜が、芽の話に相槌を打った。

芽は目を回し、入江和夜に背を向け、明らかに彼を無視する態度で「黙ってくれない？」と言った。

入江和夜は舌を出し、目を閉じて、大人しくそこに立っていた。

芽は次のチームファイトを続けた：「ジャングラー！私はADCよ、ADCが何かわかる？どうして私のミニオンまで奪うの？私が経済を必要としているのがわからないの？」

彼女が文句を言い終わるや否や、入江和夜がまた口を開いた：「このジャングラーは前世で貧乏で死んだから、今世は金を見ると何でも欲しがるんだよ」

芽は怒りの最中だったが、これを聞いて頷いた：「その通り！」

しかし言い終わってから、突然誰が言ったのかを思い出し、芽は目を回して入江和夜を一瞥し、首を傾げて甘い声で言った：「私と話さないでくれる？」

入江和夜は両手をソファに置き、顎を支え、ぽっちゃりした頬を手で包んで「でもこの家には君と僕しかいないよ。君と話さないなら、誰と話せばいいの？」

芽：「...執事さんがいるでしょ！」

「ふん、僕は彼とは話したくない」入江和夜は芽を見続けて「僕は君とだけ話したいんだ、べーだ〜」

芽：「...」

彼女は再び目を回し、ソファから立ち上がって、小さな足で階段を上がり始めた。入江和夜は彼女の後ろについて行き、「どこに行くの？」

芽：「二階で遊ぶの」

入江和夜は頷いた。「僕も二階の方が静かだと思う。一階は人の出入りが多くてうるさいから」

二人の子供は前後して二階に着き、芽の部屋の前まで来た。芽が部屋に入り、入江和夜が入ろうとした時、芽は突然振り返って遠くを見た：「パパ！」

入江和夜はびくっと見たが、遠くには誰もいなかった。振り返ると、バン！芽の部屋のドアが閉まった。

入江和夜：「...」

ドアが彼の鼻先でほとんど当たりそうになった。