第713章 治ったの?

実は来る途中、寺田凛奈は写真を見ながら、佐竹璃与から転送された森岡さんの症状を見て、黙々と処方箋を計算していた。

薬物の含有量は全て低く、花にはほとんど影響がないはずだ。

自分の専門知識について、寺田凛奈はいつも自信を持っていた。なにしろ、以前揚城にいた時は、誰も診察に来なかったため、いじゅつを向上させるために、家で育てている花や草木の治療をしていたのだ!

だからこそ、蘭の症状についてこれほど詳しく理解できているのだ。

もちろん、この方法は本当に難しい。

花と人間は明らかに違うから、寺田凛奈が常に花や草を実験に使っていなければ、薬剤の用量をこれほど上手く把握することはできなかっただろう。

彼女が差し出した紙を見て、佐竹璃与は少し戸惑った。

受け取ると、すぐに処方箋の写真を森岡さんに送信した。