藤本奥様はため息をつき、谷本さんの表情の変化に気づかず、続けて話し始めた。「人を疑うなら使うな、使うなら疑うな。それに、ビジネスには損得がつきものよ。だから、時々プロジェクトで失敗することは、凛奈にとっても当然のことだわ。彼女は初めて会社を任されたのだから、彼女を見下げるようなことは言わないで...以前の友人は確かに信用できない人たちだったかもしれないけど、藤本夫人として、これからの友人は必ず信頼できる人たちになるはずよ...」
しかし谷本さんは携帯電話を見つめ、そこに表示された価格を見て、完全に呆然としていた。
彼は目を見開いて、信じられない様子で携帯電話を見つめ、自分が見間違えているに違いないと思った。
下がらないのはまだいい、ずっと下がり続けるわけにはいかないのだから。でも、まさか上がるとは?