結婚したばかりの時から今に至るまで、怖くない時など一度もなかった。
彼は本当に怖い存在なのか?
厲司承には理解しがたかった。手を伸ばして歐銘の手にあるグラスを取ろうとしたが、取れなかったので、思い切ってボトルを掴んで飲み干した。
歐銘はそのとき気づいた。そのボトルの中身が、すでに半分以上なくなっていることに。
驚いて、急いで彼からボトルを奪い取り、ソファーに押し付けた。「ウェイター、早く酒を下げてください。」
このまま飲み続けたら、死人が出るぞ!
こいつの胃は問題があるんだ。いずれ病院送りになるぞ!
歐銘は彼を誘って飲みに来たことを少し後悔した。結局、自分の悩みを吐き出すこともできず、逆にこんな大御所の面倒を見ることになってしまった。