「もう見ないわ。全然権威のあるものじゃないし、みんなで楽しむだけのものよ。本当につまらないわ」
芸術大賞は悔しい思いをしていた。秦綰綰がこんな事を起こしたせいで、みんなが芸術大賞を軽視し始めたのだ。
確かに、ゴールデンネーム賞に比べれば、大したものではない。
その日の芸術大賞には、確かに多くの人が来ていたが、秦綰綰があそこに座っているのを見て、みんな彼女のことを恥ずかしく感じていた。
本来なら芸術大賞に参加して、メディアの注目を集めたかったのに、今では恥ずかしくて参加したくないと思うようになり、大賞が急にレベルの低いものになってしまったと感じていた。
その夜、秦綰綰は大賞の一位を獲得できなかった。代わりに、最近結婚して子供を産んだというニュースで支持を集めたベテラン女優が、思いがけず一位を獲得した。