第227章 例えば障害とか

喬宸:「……」

  つまり、姉はどんな犬の糞運を引いたんだろう。

  蘇澤という渣男に裏切られた後、すぐに超イケメンで若くて金持ちの男と電撃結婚した。

  そしてその男は彼女にこんなに優しい!

  「姉さん、一つ質問があるんだけど、真面目に答えてくれる?」喬宸は表情を引き締め、顔つきがより真剣に、そして厳しくなった。

  彼のそんな様子に、喬綿綿も真剣な表情になった。

  彼女は真面目な顔をした弟を見て、疑問に思いながら尋ねた。「何の質問?」

  喬宸は厳しい表情で尋ねた。「義兄さんは何か弱みを握られてるの?」

  喬綿綿:「???」

  にゃにゃにゃ、喬宸このバカ、何を言ってるの?!

  ハンサムで美しい少年は彼女の反応を見て、眉をひそめ、再び尋ねた。「まさか義兄さんがあなたに一目惚れして、それからもう夢中になって、狂ったように恋に落ちて、他の人に取られるのを恐れて、急いで結婚したってわけじゃないよね?」

  姉のこの電撃結婚について、喬宸の心には本当に多くの疑問があった。

  たとえ姉が彼の病気を治すために義兄と結婚したとしても。

  では義兄は?

  墨夜司がどんな条件なのか、喬宸はよく分かっていた。

  義兄のこの条件は、同性の男性の中でも百万人に一人も見つからないほどの良さだ。

  どんな女性でも望めば見つけられるはずだ。

  喬宸は自分の姉の条件が悪いとか、十分優秀じゃないと思っているわけじゃない。

  ただ……客観的に言えば、姉と義兄の条件はあまりにもかけ離れすぎている。

  外見が似合っている以外は、他の面では本当に大きな差がある。

  蘇澤のような条件でさえ、すでに極めて良いものだった。

  周りには彼に目をつけたがっている女性が数え切れないほどいた。

  でも義兄の条件は、蘇澤をはるかに上回るものだ。どれほど多くの女性が彼を思い描いているか想像できるだろう。

  姉に一目惚れしたなんて、喬宸には可能性が低いように思えた。

  義兄のような男性は、周りに美人が不足しているわけではない。ちょっと可愛い女性を見ただけですぐに心を動かすようなことはないはずだ。

  だから……一体何が理由なんだろう?