彼女は喬綿綿が好きではなく、この嫁からの所謂「孝行」を受け入れたくなかった。
自分が苦労して産んだ息子が他人に対して自分以上に良くしているのを考えるだけで、心中穏やかではなかった。
この嫁は、本当に千も万も気に入らなかった。
墨夜司のさっきの行動で、彼女は喬綿綿にさらに不満を感じた。
息子はやはりこの女に惑わされているのだ。
今や一心不乱にこの女のことばかり考えている。
彼女をちょっと長く待たせただけで、もう心配になるのか?
墨奥様は目を伏せて、目の前のまだ湯気の立っている鶏スープを見つめ、碗を床に叩きつけたい衝動を抑えながら、言い訳を探して言った:「最近数日間むし暑くて、こういうものは飲めないわ。」
墨夜司の瞳が軽く揺れ、何かを考えるように彼女を数秒見つめた。
おばあさまは彼女が本当にむし暑さを感じているのだと思い、心配そうに尋ねた:「どうしたの?風邪でも引いたの?医者に診てもらった?」
墨奥様は優雅な笑みを浮かべ、恭しくおばあさまに答えた:「少し風邪を引いたみたいですが、大したことはありません。薬を飲めばすぐに良くなります。お母様のご心配、ありがとうございます。」
おばあさまはさらに数言、体に気をつけるよう注意した。
息子である墨夜司も本来なら心配の言葉をかけるべきだったが、彼は何も言わず、むしろ墨奥様が風邪を引いたと聞いた後、瞳の色がさらに冷たくなった。
表情も、さらに無表情になった。
*
この夕食は、かろうじて和やかな雰囲気と言えるものだった。
かろうじてと言うのは、墨奥様が最初から最後までほとんど話さなかったからだ。
おばあさまが積極的に彼女に何か聞かないと、彼女は返事をしなかった。
彼女のいつもの話好きな様子とは、まったく違っていた。
最初、おばあさまはまだ何も気づいていなかった。
しかし食事が終わった後、徐々に異常に気づき始めた。
食後、彼女も何か考え込むように墨奥様をしばらく見つめ、心の中でいくつかの可能性を考えた。
墨夜司は墨邸で一晩過ごすつもりはなく、夕食後すぐに喬綿綿を連れて帰ろうとした。