第303章 ブドウを摘む

文森の白髪は干し草のように灼熱に焼かれ、小麦色の肌も熱く照り付けられていた。白箐箐の優しい声を聞くと、まるで砂漠の中でオアシスを見つけたかのように、全身の熱さが一気に引いていった。

彼は田んぼから出て、網をしっかりと押さえ、泥だらけの手を擦り合わせてから、慎重に白箐箐の手から西瓜を受け取った。

「ありがとう」文森は頭を下げ、低い声は少しかすれていた。

白箐箐は獣皮をしっかりと身にまとい、中で手を扇いでいた。「暑いわね、お米は大丈夫?」

「問題ない。二、三日で収穫できる」文森は空を見上げた。空は真っ白で、雲一つない清々しさだった。彼の目には喜びと不安が混ざっていた。「雨が降らないのもいい。米が濡れて駄目になることもない」

「うん」

文森は白箐箐が暑そうなのを見て、パーカーに言った。「早く彼女を連れて帰れ」

「帰らないわ。もっと果物を探したいの」白箐箐は獣皮から顔を出して言った。「一粒一粒が連なった紫色の果物を見たことある?蔓植物に生えているの。あ、緑色の皮のもあるけど、どちらも果皮はすべすべしているわ」

「バブルフルーツのことか?」パーカーが尋ねた。

白箐箐の目が輝いた。これは期待できると思い、「そのバブルフルーツってどんな形なの?」

「君の言った通りだよ。皮は汚くて洗っても綺麗にならない。小さくて食べにくいから、メスたちはあまり好まないんだ。でも母は好きだったな」パーカーは尋ねた。「君は好きなのか?今日見かけたよ」

「本当?早く見に連れて行って!」白箐箐は興奮して、心の中で祈った。きっとブドウであってほしい。ワインはこれに懸かっている!

文森は西瓜を急いで食べ終え、青白い皮だけを地面に投げ捨てて言った。「野外は危険だ。俺も行く」

三人は森に入り、パーカーの言うバブルフルーツの蔓を見つけた。それは白箐箐が知っているブドウの蔓そのものだった。

ブドウの蔓は枝の多い小さな木に絡みついていた。小さな木と言っても、この森の中での比較であって、現代でも立派な大木と言えるもので、三、四十メートルほどの高さがあり、細い枝が広く広がっていた。このブドウの蔓も巨大で、樹冠以外の木のほぼ全体を覆い尽くし、数百房の重たげな紫のブドウが実っており、壮観だった。