第761章 衣装合わせ写真を見て、唐寧が完勝

まるで絵の中の人のよう！

古代の髪飾りには多くの種類があり、霊蛇髷は間違いなく難しい髪型の一つだが、唐寧の頭に乗せると、少しも重たく見えない。冷妃であるため、ほとんど簡素な髪飾りしか使っていないが、上品で気品がある。淡い鵞鳥色の素袍を身にまとい、全体的に霊気があり温かみがあるが、目には冷たさが宿り、人に距離感を感じさせる。

清嵐というキャラクター設定は、タイムスリップする前、暖色系の衣装を好んでいた。先帝が初めて彼女に会った時、鵞鳥色が彼女の瑞々しさと温かさを引き立てると言ったため、それ以来、この淡い鵞鳥色の衣装を好むようになった。しかし、その時から彼女の悲劇的な人生が始まった。先帝は二度と彼女を召すことはなく、冷宮に追放されることはなかったものの、事実上の廃妃となった。

「綺麗...本当に綺麗。」

清嵐はこの時、同じく寵愛されない皇子の君奕瀾と出会った。寵愛されない妃が寵愛されない皇子を育てる。わずか三歳の年の差なのに、二人は母子として過ごさなければならなかった。

以前の清嵐には、君奕瀾を教育する才能はなかったが、タイムスリップ後の清嵐は、才能に溢れていた。

君奕瀾は、愛する女性が冷宮での屈辱に苦しむことを防ぐため、後に勇敢に一国の君主となった。

唐寧は、この二人の主人公の間の感情に胸が引き裂かれる思いがした。

同時に、現代の、この豊かで自由な国に生まれて良かったと感じた。

「このスチール写真が公開されたら、みんな発狂するでしょう！本当に綺麗すぎます！」メイクアップアーティストは思わず感嘆した。

「では、男性主役は？」唐寧はスタッフたちに尋ねずにはいられなかった。「私はまだ誰が男性主役なのか知らないんですが、衣装合わせはもう済んでいるんですよね？」

「いいえ。」スタッフたちは一斉に首を振った。「これは間違いありません！」

「わかりました、もう追及しません。」おそらく今の撮影クルーで、男性主役が誰なのか知っているのは監督だけだろう。

唐寧は残りの二つの衣装でもスチール写真の撮影に協力し、カメラマンを大いに満足させた。唐寧は微笑んで何も言わず、仕事が終わった後、撮影現場に戻って脇役たちの撮影シーンを見学した。