第363章 一体誰が主役なのか！？

「前回寧夕の試着室を見た時から、何となく感じていたんだけど、寧夕のバックグラウンドはかなり深いみたいね。やっぱりそうだったわ……」

「彼女の追っかけの人たちって、本当に凄い人ばかりよね！」

「方雅が寧夕は寧雪落を妬いているって言ってたけど、一体何を妬くことがあるのかしら？」

「そうよね、彼女は今シングルで、追っかけも大勢いるし、質も高いし、寧雪落よりも良い立場じゃない！」

……

メインステージで、ダニエル氏はまだ寧夕の評価を待っていた。「夕さん、ご感想をお願いします。」

寧夕は無数の視線を浴びながら一口味わい、礼儀正しく答えた。「これは私の人生で食べた中で、最も美味しく、最も信じられないアイスクリームです。遠方からお越しいただき、ありがとうございます！」

「ご評価ありがとうございます。光栄です。」ダニエルは満足げにメインステージを降り、正餐の準備を始めた。

周りで自分に関する噂話が飛び交っていたが、寧夕は聞き流すだけだった。重要でない人々に、彼女は余計な注意を払わなかった。

老紳士の好意を受け入れた後、寧夕は自分の席に戻った。

彼女は顎を支えながら、完全に呆然としている小桃を面白そうに見て、からかうように言った。「桃子ちゃん、アイスクリーム食べる？」

「食べる？」小桃は急に我に返り、それから非常に断固として口にした。「食べる！食べたい！」

小桃は寧夕が持ってきたアイスクリームを興奮して見つめ、その後呆然と寧夕を見つめた。「夕ねえさん……この……この二人の神様、本当に夕ねえさんのために来たの？蘇衍が呼んだんじゃなくて？」

寧夕は困ったような表情で、「そうよ、そうよ、蘇衍が呼んだんじゃないわ。これで少しは元気出る？ちゃんと食べられる？一晩中泣いてたじゃない！」

小桃は笑いたいような泣きたいような、どっちつかずの表情になった。「夕ねえさん、どうして早く言ってくれなかったの！こんなに長い間苦しんじゃったじゃない！こんなに美味しそうなものも全然食べられなかったし！ダメ、急いでたくさん食べなきゃ！いや、いや、フェイ・ウィリアムが作ったのはもういいや、もっと美味しいのを待つわ！ふん！」

そう言って唾を飲み込みながらアイスクリームを見つめた。「でも、このアイスクリーム、本当に食べていいの？みんな高いって言ってるよ！」