第368章 私と衍にいさんでお招きしましょう

「実は寧夕もかわいそうですね。やっと寧雪落の勢いを抑えたと思ったら、こんなアクシデントが起きるなんて……」誰かが小声でつぶやいた。

方雅はしみじみと言った。「誰のせいだと思う？自分で調子に乗ったからでしょう……蘇衍が雪落にプロポーズしただけなのに、放っておけなくて、わざわざ横から口を出して、存在感を示したがったんでしょ！さあ、どうしたの？もう続けないの？私たち、待ってるんだけど！」

「どうですか、寧夕お嬢様、答えてください。招待するんですか、しないんですか？」方雅は寧夕が黙り続けるのを見て、さらに得意げに横柄な態度を取った。

「もういいわ」そのとき、メインテーブルにいた寧雪落が突然口を開いた。

その瞬間、全員の視線が寧雪落に集中した。

「みなさんがそんなに賀信先生の腕前を味わいたいなら、私と衍にいさんが招待することにしましょう。寧夕をこれ以上困らせないでください……」寧雪落は静かに言った。

この言葉を聞いて、皆は納得した。寧雪落の言外の意味は明らかだった。寧夕の追っかけがDanialを招待できたのは限界で、さらに賀信を招待するなんて、可能なのだろうか？誰も寧夕の追っかけにそんな力があるとは思わなかった。

「ちょっと待って！雪落、あなたと蘇衍が賀信を招待するって言ったの？！」

突然、ある食評家が我に返ったように驚いて声を上げた。

「はい、もうすぐ賀信先生にお会いできると思います」寧雪落は自信に満ちた表情で答え、以前の悔しさや落ち込みは完全に消えていた。

「すごい、雪落、あなたが賀信先生を招待できるなんて、私、夢を見てるの？！」方雅は大げさな表情を作り、飛び跳ねそうになった。

「ええ、焦らないでください。今夜はクランクアップパーティーだけでなく、衍にいさんと私の婚約パーティーでもあります。だから私たち二人で、できる限りみなさんの要望に応えたいと思います！」寧雪落は優雅な態度で言った。

寧雪落の言葉が終わると、会場は騒然となり、誰もが興奮して活気づいた。寧雪落がそう言うなら、賀信先生は本当に来るはずだ！

今夜は、Danial先生の最高級の西洋料理を味わえるだけでなく、賀信先生にも会えるなんて！普段なら、想像すらできないことだ！