第607話 小師妹、久しぶり!

時間が一分一秒と過ぎていき、寧夕は何度目の時計確認かもわからなくなっていた。

下を見ると、23時59分53秒……

くそっ!もしかして、ドタキャンされたのか?!

明日まであと7秒しかない。今から全力で駆け上がってきたとしても、絶対に間に合わないはずだ!

大先輩は誰よりも時間に正確な人なのに?

チクタクチクタク……

七、六、五、四、三、二……

時計が00:00を指そうとする瞬間、頭上から轟音が響き渡り、同時に砂埃を巻き上げる旋風が起こった。

寧夕の最初の反応は:ニマ!何なの!私、今日スカート履いてるのに!

寧夕は片手で暴風に翻弄されるスカートを押さえながら、目を細めて頭上を見上げた。

ヘリコプターが突然空から降下してきて、彼女から約十歩離れた向かい側に着陸した。

寧夕:「……」

ふん、さすが大先輩……マジで時間通りじゃないか!